3.組成・性状3.1組成販売名テクネゾール有効成分1バイアル中1.0mL過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)(検定日時)740MBq添加剤1バイアル中生理食塩液適量3.2製剤の性状販売名テクネゾール外観無色澄明の液pH4.5~7.0浸透圧比約1(生理食塩液に対する比)4.効能又は効果○脳腫瘍及び脳血管障害の診断○甲状腺疾患の診断○唾液腺疾患の診断○異所性胃粘膜疾患の診断6.用法及び用量〈脳シンチグラフィ〉通常、成人には74~740MBqを静注し、静注後10~30分までに(やむを得ず経口投与する場合は1~2時間後に)被検部のシンチグラムを得る。なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。〈甲状腺シンチグラフィ/甲状腺摂取率測定〉通常、成人には74~370MBqを静注し、静注後被検部のシンチグラムを得る。同時に甲状腺摂取率を測定する場合には、投与量のカウントと被検部のカウントの比から甲状腺摂取率を測定する。また、7.4~74MBqを静注することにより、甲状腺摂取率のみを測定することもできる。なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。〈唾液腺シンチグラフィ/RIシアログラフィ〉通常、成人には185~555MBqを静注し、静注後被検部のシンチグラムを得る。必要に応じて唾液分泌刺激物による負荷を行い、負荷後のシンチグラムを得る。また、時間放射能曲線を作成することにより、RIシアログラムを得ることもできる。なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。〈異所性胃粘膜シンチグラフィ〉通常、成人には185~370MBqを静注し、静注後被検部のシンチグラムを得る。なお、投与量は、年齢、体重によりそれぞれ適宜増減する。8.重要な基本的注意診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。9.特定の背景を有する患者に関する注意9.5妊婦妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与すること。9.6授乳婦診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。授乳中の女性は投与後少なくとも3日間は授乳しない方が良いとの報告がある1)。9.7小児等小児等を対象とした臨床試験は実施していない。9.8高齢者患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。11.副作用次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。11.2その他の副作用頻度不明過敏症紅斑性皮疹14.適用上の注意〈効能共通〉14.1薬剤投与時の注意膀胱部の被曝を軽減させるため、撮像前後できるだけ患者に水分を摂取させ、排尿させること。〈脳シンチグラフィ〉14.2診断上の注意脳底部及び後頭蓋窩の腫瘍については、シンチグラム読影が困難な場合がある。16.薬物動態16.3分布16.3.1正常人では過テクネチウム酸イオン99mTcO4-は甲状腺、唾液腺、胃粘膜、赤血球、口腔粘膜や筋肉などに集積する。また、本品は通常血液脳関門bloodbrainbarrier(B.B.B.)を通過しないため、脳イメージング像は、正常人では脳実質に放射能の集積がない、いわゆるcoldareaとして描出され、脳腫瘍などのようにB.B.B.に障害のある患者ではこれを通過して腫瘍組織などに高濃度に集積するので、その部位がhotspotとして描出される2)。16.3.2吸収線量MIRD法により計算した吸収線量は次のとおりである。臓器吸収線量(mGy/37MBq)臓器吸収線量(mGy/37MBq)全身脳甲状腺心臓肺肝臓0.140.062.350.070.210.16脾臓胃大腸腎臓筋肉血液0.112.301.410.070.060.44(自社データ)*2022年3月改訂(第2版)2021年5月改訂(第1版)貯法:室温保存有効期間:製造日時から30時間注)注意-医師等の処方箋により使用すること日本標準商品分類番号874300承認番号20500AMZ00016000販売開始1993年3月放射性医薬品/脳・甲状腺・唾液腺及び異所性胃粘膜疾患診断薬日本薬局方過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)注射液Technesol®処方箋医薬品注)17.臨床成績17.1有効性及び安全性に関する試験〈脳シンチグラフィ〉17.1.1国内臨床試験脳腫瘍及び脳血管障害患者349例の脳シンチグラフィを行い、あらかじめ臨床的に明らかなもの(レントゲン検査又は手術、剖検により診断の確定したもの)に対し、本剤による診断が適中したものを有効例とした場合の有効率は72.8%(254/349)であった。〈甲状腺シンチグラフィ/甲状腺摂取率測定、唾液腺シンチグラフィ/RIシアログラフィ、異所性胃粘膜シンチグラフィ〉17.1.2国内臨床試験甲状腺疾患、唾液腺疾患及び異所性胃粘膜疾患患者(112例)に対し本剤による検査を行い、診断に有効な情報が得られたものを有効例とした場合の有効率は次のとおりである。疾患名有効率甲状腺疾患65/65(100%)唾液腺疾患44/45(98%)異所性胃粘膜疾患2/2(100%)合計111/112(99%)本剤が投与された112例全例において、本剤に起因すると考えられる臨床症状の変化又は臨床検査値の異常変動はみられなかった。18.薬効薬理18.1測定法本剤の有効成分に含まれる放射性核種から放出される放射線(ガンマ線)が核医学検査装置により計数化または画像化される。18.2集積機序正常人では過テクネチウム酸イオン99mTcO4-は甲状腺、唾液腺、胃粘膜、赤血球、口腔粘膜や筋肉などに集積する。また、本品は通常血液脳関門bloodbrainbarrier(B.B.B.)を通過しないため、脳イメージング像は、正常人では脳実質に放射能の集積がない、いわゆるcoldareaとして描出され、脳腫瘍などのようにB.B.B.に障害のある患者ではこれを通過して腫瘍組織などに高濃度に集積するので、その部位がhotspotとして描出される2)。19.有効成分に関する理化学的知見19.1過テクネチウム酸ナトリウム(99mTc)分子式:Na99mTcO4分子量:185.99核物理学的特性(99mTcとして)・物理的半減期:6.015時間・主なγ線エネルギー:141keV(89.1%)・減衰表:経過時間(時間)残存放射能(%)経過時間(時間)残存放射能(%)-3-2-1012345678141.3125.9112.210089.179.470.863.156.250.144.639.814151617181920212223242519.917.815.814.112.611.210.08.97.97.16.35.6経過時間(時間)残存放射能(%)経過時間(時間)残存放射能(%)91011121335.431.628.225.122.426272829305.04.54.03.53.220.取扱い上の注意放射線を安全に遮蔽できる貯蔵設備(貯蔵箱)に保存すること。22.包装740MBq(1mL)[1バイアル]23.主要文献1)VagenakisAG,etal.:JNuclMed.1971;12:1882)日本公定書協会監修:第十六改正日本薬局方解説書,廣川書店,東京.2011:C1058-105924.文献請求先及び問い合わせ先PDRファーマ株式会社製品情報センター電話番号0120-383-624〒104-0031東京都中央区京橋2-14-1兼松ビルディング26.製造販売業者等26.1製造販売元**152203K1