2022年3月改訂(第12版)日本標準商品分類番号医薬品インタビューフォーム日本病院薬剤師会のIF記載要領2018(2019年更新版)に準拠して作成放射性医薬品/副腎疾患診断薬放射性医薬品基準ヨウ化メチルノルコレステノール(131I)注射液874300剤形製剤の規制区分規格・含量一般名製造販売承認年月日薬価基準収載・販売開始年月日製造販売(輸入)・提携・販売会社名医薬情報担当者の連絡先問い合わせ窓口注射剤処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること)1バイアル中,6β-ヨードメチル-19-ノル-コレスト-5(10)-エン-3β-オール(131I)として,18.5MBq/0.5mL・37MBq/1mLを含有(検定日時)和名:ヨウ化メチルノルコレステノール(131I)洋名:Iodinated(131I)Methylnorcholestenol製造販売承認年月日:1980年6月10日薬価基準収載年月日:1980年12月25日販売開始年月日:1980年6月12日製造販売元:PDRファーマ株式会社PDRファーマ株式会社製品情報センター電話番号0120-383-624〒104-0031東京都中央区京橋2-14-1兼松ビルディングホームページ:https://www.pdradiopharma.com本IFは2022年3月改訂の添付文書の記載に基づき改訂した。最新の情報は,独立行政法人医薬品医療機器総合機構の医薬品情報検索ページで確認してください。医薬品インタビューフォーム利用の手引きの概要-日本病院薬剤師会-1.医薬品インタビューフォーム作成の経緯医療用医薬品の基本的な要約情報として、医療用医薬品添付文書(以下、添付文書)がある。医療現場で医師・薬剤師等の医療従事者が日常業務に必要な医薬品の適正使用情報を活用する際には、添付文書に記載された情報を裏付ける更に詳細な情報が必要な場合があり、製薬企業の医薬情報担当者(以下、MR)等への情報の追加請求や質疑により情報を補完してきている。この際に必要な情報を網羅的に入手するための項目リストとして医薬品インタビューフォーム(以下、IFと略す)が誕生した。1988年に日本病院薬剤師会(以下、日病薬)学術第2小委員会がIFの位置付け、IF記載様式、IF記載要領を策定し、その後1998年に日病薬学術第3小委員会が、2008年、2013年に日病薬医薬情報委員会がIF記載要領の改訂を行ってきた。IF記載要領2008以降、IFはPDF等の電子的データとして提供することが原則となった。これにより、添付文書の主要な改訂があった場合に改訂の根拠データを追加したIFが速やかに提供されることとなった。最新版のIFは、医薬品医療機器総合機構(以下、PMDA)の医療用医薬品情報検索のページ(http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/)にて公開されている。日病薬では、2009年より新医薬品のIFの情報を検討する組織として「インタビューフォーム検討会」を設置し、個々のIFが添付文書を補完する適正使用情報として適切か審査・検討している。2019年の添付文書記載要領の変更に合わせ、「IF記載要領2018」が公表され、今般「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」に関連する情報整備のため、その更新版を策定した。2.IFとはIFは「添付文書等の情報を補完し、医師・薬剤師等の医療従事者にとって日常業務に必要な、医薬品の品質管理のための情報、処方設計のための情報、調剤のための情報、医薬品の適正使用のための情報、薬学的な患者ケアのための情報等が集約された総合的な個別の医薬品解説書として、日病薬が記載要領を策定し、薬剤師等のために当該医薬品の製造販売又は販売に携わる企業に作成及び提供を依頼している学術資料」と位置付けられる。IFに記載する項目配列は日病薬が策定したIF記載要領に準拠し、一部の例外を除き承認の範囲内の情報が記載される。ただし、製薬企業の機密等に関わるもの及び利用者自らが評価・判断・提供すべき事項等はIFの記載事項とはならない。言い換えると、製薬企業から提供されたIFは、利用者自らが評価・判断・臨床適用するとともに、必要な補完をするものという認識を持つことを前提としている。IFの提供は電子データを基本とし、製薬企業での製本は必須ではない。3.IFの利用にあたって電子媒体のIFは、PMDAの医療用医薬品情報検索のページに掲載場所が設定されている。製薬企業は「医薬品インタビューフォーム作成の手引き」に従ってIFを作成・提供するが、IFの原点を踏まえ、医療現場に不足している情報やIF作成時に記載し難い情報等については製薬企業のMR等へのインタビューにより利用者自らが内容を充実させ、IFの利用性を高める必要がある。また、随時改訂される使用上の注意等に関する事項に関しては、IFが改訂されるまでの間は、製薬企業が提供する改訂内容を明らかにした文書等、あるいは各種の医薬品情報提供サービス等により薬剤師等自らが整備するとともに、IFの使用にあたっては、最新の添付文書をPMDAの医薬品医療機器情報検索のページで確認する必要がある。なお、適正使用や安全性の確保の点から記載されている「V.5.臨床成績」や「XII.参考資料」、「XIII.備考」に関する項目等は承認を受けていない情報が含まれることがあり、その取り扱いには十分留意すべきである。4.利用に際しての留意点IFを日常業務において欠かすことができない医薬品情報源として活用していただきたい。IFは日病薬の要請を受けて、当該医薬品の製造販売又は販売に携わる企業が作成・提供する、医薬品適正使用のための学術資料であるとの位置づけだが、記載・表現には医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の広告規則や販売情報提供活動ガイドライン、製薬協コード・オブ・プラクティス等の制約を一定程度受けざるを得ない。販売情報提供活動ガイドラインでは、未承認薬や承認外の用法等に関する情報提供について、製薬企業が医療従事者からの求めに応じて行うことは差し支えないとされており、MR等へのインタビューや自らの文献調査などにより、利用者自らがIFの内容を充実させるべきものであることを認識しておかなければならない。製薬企業から得られる情報の科学的根拠を確認し、その客観性を見抜き、医療現場における適正使用を確保することは薬剤師の本務であり、IFを利用して日常業務を更に価値あるものにしていただきたい。(2020年4月改訂)目次I.概要に関する項目…………………………………….11.開発の経緯……………………..12.製品の治療学的特性………………13.製品の製剤学的特性………………14.適正使用に関して周知すべき特性……15.承認条件及び流通・使用上の制限事項..16.RMPの概要……………………1II.名称に関する項目…………………………………….21.販売名…………………………22.一般名…………………………23.構造式又は示性式………………..24.分子式及び分子量………………..25.化学名(命名法)又は本質…………26.慣用名,別名,略号,記号番号……..2III.有効成分に関する項目………………………………31.物理化学的性質………………….32.有効成分の各種条件下における安定性..33.有効成分の確認試験法,定量法……..4IV.製剤に関する項目…………………………………….51.剤形…………………………..52.製剤の組成……………………..53.添付溶解液の組成及び容量…………54.力価…………………………..55.混入する可能性のある夾雑物……….56.製剤の各種条件下における安定性……57.調製法及び溶解後の安定性…………68.他剤との配合変化(物理化学的変化)..69.溶出性…………………………610.容器・包装……………………..611.別途提供される資材類…………….612.その他…………………………6V.治療に関する項目…………………………………….71.効能又は効果……………………72.効能又は効果に関連する注意……….73.用法及び用量……………………74.用法及び用量に関連する注意……….75.臨床成績……………………….7VI.薬効薬理に関する項目………………………………91.薬理学的に関連ある化合物又は化合物群92.薬理作用……………………….9VII.薬物動態に関する項目…………………………….101.血中濃度の推移…………………102.薬物速度論的パラメータ………….103.母集団(ポピュレーション)解析…..104.吸収………………………….115.分布………………………….116.代謝………………………….117.排泄………………………….118.トランスポーターに関する情報……..119.透析等による除去率………………1110.特定の背景を有する患者…………..1211.その他………………………..12VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目…..131.警告内容とその理由………………132.禁忌内容とその理由………………133.効能又は効果に関連する注意とその理由134.用法及び用量に関連する注意とその理由135.重要な基本的注意とその理由……….136.特定の背景を有する患者に関する注意..137.相互作用………………………148.副作用………………………..159.臨床検査結果に及ぼす影響…………1510.過量投与………………………1511.適用上の注意…………………..1512.その他の注意…………………..16IX.非臨床試験に関する項目…………………………171.薬理試験………………………172.毒性試験………………………17X.管理的事項に関する項目…………………………181.規制区分………………………182.有効期間………………………183.包装状態での貯法………………..184.取扱い上の注意…………………185.患者向け資材…………………..186.同一成分・同効薬………………..187.国際誕生年月日…………………188.製造販売承認年月日及び承認番号,薬価基準収載年月日,販売開始年月日……..189.効能又は効果追加,用法及び用量変更追加等の年月日及びその内容…………..1810.再審査結果,再評価結果公表年月日及びその内容………………………..1911.再審査期間…………………….1912.投薬期間制限に関する情報…………1913.各種コード…………………….1914.保険給付上の注意………………..19XI.文献…………………………………………………201.引用文献………………………202.その他の参考文献………………..20XII.参考資料……………………………………………211.主な外国での発売状況…………….212.海外における臨床支援情報…………21XIII.備考………………………………………………….221.調剤・服薬支援に際して臨床判断を行うにあたっての参考情報………………222.その他の関連資料………………..22I.概要に関する項目I.概要に関する項目1.開発の経緯副腎のイメージングへの試みは,1968年にDiGiulioら1)が131I-1,1-(p-iodophenyl)-2,2-dichloroethaneを用いてイヌの副腎の描出に成功しているが,臨床応用には至らなかった.一方,同じ1968年にNagaiら2)が131I-stigmasterolを用いてクッシング症候群における副腎皮質腺腫の陽性描出例を報告している.その後,コレステロールが副腎皮質ステロイドの主要な前駆物質であることから,1970年にCounsellら3)は131I-19-ヨードコレステロール(19-iodocholest-5(6)-en-3β-ol-131I)を開発したが,安定性,純度及び副腎集積性などの点で若干問題があることが指摘されていた.1975年Kojimaら4)は131I-19-ヨードコレステロールの合成分離過程の際,ある条件下では,化学的により安定で副腎集積性の高い物質が得られることを発見し,ヨウ化メチルノルコレステノール(131I)〔6β-iodomethyl-19-nor-cholest-5(10)-en-3β-ol-131I(NCL-6-131I)〕と同定した.2.製品の治療学的特性NCL-6-131Iは,Nittaら5)による動物実験から,131I-19-ヨードコレステロールに比べ副腎集積性が優れており,安全性においても優れていることが確認された.その後の臨床試験6)~12)でも,NCL-6-131Iが優れた副腎イメージング剤であることが示され,今日,NCL-6-131Iは「アドステロール-I131注射液」として副腎イメージングに広く臨床応用されている.副作用「VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目」参照.承認前の臨床試験では,総症例660例中,副作用は9例(1.36%)に認められ,主な副作用は顔面紅潮,めまいであった.承認後の使用成績調査では,1,840症例中,副作用は29例(1.58%)に認められ,主な副作用は,顔面紅潮,心悸亢進であった.(再審査終了時)3.製品の製剤学的特性あらかじめタングステンシールドが装着してあるので,術者の被曝を低減する.4.適正使用に関して周知すべき特性適正使用に関する資材,最適使用推進ガイドライン等RMP追加のリスク最小化活動として作成されている資材最適使用推進ガイドライン保険適用上の留意事項通知5.承認条件及び流通・使用上の制限事項(1)承認条件該当しない(2)流通・使用上の制限事項該当しない6.RMPの概要有無無無無無(2022年3月時点)該当しない1II.名称に関する項目II.名称に関する項目1.販売名(1)和名アドステロール®-I131注射液(2)洋名Adosterol®-I131Injection(3)名称の由来有効成分である6β-ヨードメチル-19-ノル-コレスト-5(10)-エン-3β-オール(131I)が副腎(Adrenal)に高い集積性のあるコレステロール誘導体であることから,アドステロール®-I131注射液と命名された.2.一般名(1)和名(命名法)ヨウ化メチルノルコレステノール(131I)ヨウ化メチルノルコレステノール(131I)注射液(放射性医薬品基準)(2)洋名(命名法)Iodinated(131I)MethylnorcholestenolIodinated(131I)MethylnorcholestenolInjection(放射性医薬品基準英文版)(3)ステム(stem)該当しない3.構造式又は示性式4.分子式及び分子量分子式:C27H45O131I分子量:516.665.化学名(命名法)又は本質6β-ヨード-131I-メチル-19-ノルコレスト-5(10)-エン-3β-オール6β-ヨードメチル-19-ノル-コレスト-5(10)-エン-3β-オール(131I)(IUPAC命名法)6.慣用名,別名,略号,記号番号アドステロール,131I-アドステロール,131I-Adosterol,NCL-6-131I2III.有効成分に関する項目III.有効成分に関する項目1.物理化学的性質(1)外観・性状該当資料なし(2)溶解性該当資料なし(3)吸湿性該当資料なし(4)融点(分解点),沸点,凝固点該当資料なし(5)酸塩基解離定数該当資料なし(6)分配係数該当資料なし(7)その他の主な示性値131Iの核物理学的特性1)物理的半減期2)主なγ線エネルギー3)主なβ線エネルギー4)β線組織内飛程8.02070日365keV(81.7%)606keV(89.5%)2mm5)減衰表経過日数(日)-3-2-101234567残存放射能経過日数(%)(日)129.68118.99109.0101001191.71284.11377.21470.81564.91659.51754.618残存放射能経過日数(%)(日)(%)50.11919.445.92017.842.12116.338.72214.935.52313.732.52412.629.82511.527.42610.625.1279.723.0288.921.1298.2残存放射能2.有効成分の各種条件下における安定性該当資料なし3III.有効成分に関する項目3.有効成分の確認試験法,定量法(ヨウ化メチルノルコレステノール(131I)注射液として)確認試験法(1)本品について,放射性医薬品基準一般試験法物理的試験法ガンマ線測定法のGe半導体検出器による測定法により試験を行うとき,0.365MeVにピークを認める.(2)放射化学的異物ヨウ化ナトリウム0.5g,ヨウ素酸ナトリウム1.0g及び炭酸水素ナトリウム5.0gに水を加えて溶かし1000mLとする.この液の適量を担体として,エタノール/水混液(9:1)を展開溶媒として,放射性医薬品基準一般試験法物理的試験法薄層クロマトグラフィーにより約10cm展開して試験を行うとき,ヨウ化メチルノルコレステノール(131I)のスポット以外の放射能は薄層上の総放射能の10%以下である.なお,ヨウ化メチルノルコレステノール(131I)のスポットは,ヨウ化メチルノルコレステノールのアセトン溶液(1→100)を同様に展開し,紫外線(主波長254nm)を照射したときのスポットにより確認する.また,薄層板は薄層クロマトグラフィー用オクタデシルシリル化シリカゲル(蛍光剤入り)を用いて調製する.定量法本品の適当量について,放射性医薬品基準一般試験法物理的試験法ガンマ線測定法の放射能の定量により放射能を測定する.4IV.製剤に関する項目IV.製剤に関する項目1.剤形(1)剤形の区別剤形:注射剤(2)製剤の外観及び性状外観:無色澄明の液(3)識別コード該当しない(4)製剤の物性pH:5.5~7.0浸透圧比:約2(生理食塩液に対する比)(5)その他該当しない2.製剤の組成(1)有効成分(活性成分)の含量及び添加剤有効成分:検定日時において,1mL中37MBqのヨウ素131(131I)を6β-ヨードメチル-19-ノル-コレスト-5(10)-エン-3β-オール(131I)の形で含有する.添加剤:1mL中,エタノール(0.016mL),ポリソルベート80(0.032mL),生理食塩液(適量)を含有する.(2)電解質等の濃度該当しない(3)熱量該当しない3.添付溶解液の組成及び容量該当しない4.力価該当しない5.混入する可能性のある夾雑物特になし6.製剤の各種条件下における安定性本品を遮光して4°C及び25°Cの保存条件下で試験を行ったところ,保存温度の上昇とともに,放射化学的純度の低下が速やかになることがわかった.しかし,4°Cに保存した場合,製造日より少なくとも20日間は経時的に安定であることが確認された.5IV.製剤に関する項目7.調製法及び溶解後の安定性該当しない8.他剤との配合変化(物理化学的変化)該当資料なし9.溶出性該当しない10.容器・包装(1)注意が必要な容器・包装,外観が特殊な容器・包装に関する情報被曝軽減のため,ガラス製バイアルは鉛容器に梱包されている.冷凍によるゴム栓の硬化のため,コアリングが起こる場合があるので,十分室温に戻してから使用する.(2)包装18.5MBq(0.5mL)[1バイアル]、37MBq(1mL)[1バイアル](3)予備容量該当しない(4)容器の材質透明ガラス製容器11.別途提供される資材類プラスチックプランジャーもしくはタングステン製プランジャー注意:弊社製品専用のプランジャーである.問い合わせ先:弊社医薬情報担当者12.その他該当資料なし6V.治療に関する項目V.治療に関する項目1.効能又は効果副腎シンチグラムによる副腎疾患部位の局在診断2.効能又は効果に関連する注意設定されていない3.用法及び用量(1)用法及び用量の解説本品に生理食塩液又は注射用水を加えて2倍以上希釈する。次に、その約18.5MBqを被検者に30秒以上かけてゆっくり静注し、静注7日目以降にプローブ型シンチレーションデテクタースキャナー又はシンチカメラを用いてデテクターを体外より副腎部に向けて走査又は撮影することにより副腎シンチグラムを得る。なお、年齢、体重により適宜増減する。(2)用法及び用量の設定経緯・根拠本剤を用いた臨床試験実施施設における用法及び用量を参考に設定した.4.用法及び用量に関連する注意設定されていない5.臨床成績(1)臨床データパッケージ該当しない(2)臨床薬理試験該当資料なし(3)用量反応探索試験該当資料なし(4)検証的試験1)有効性検証試験国内臨床試験副腎疾患の強く疑われる患者209例について,その病変の局在を知る目的でアドステロール-I131注射液を用いた副腎シンチグラフィを施行した.その結果,原発性アルドステロン症42例中38例(90.5%),クッシング症候群26例中26例(100%),その他の副腎疾患8例中8例(100%)の病変の局在を明確に指摘することが可能であった.本品の原発性アルドステロン症の腺腫への集積率はホルモン産生能と腺腫の大きさとに関係すると考えられており,通常,直径が1cm以下の腺腫では診断が困難とされている.また,たとえ直径が1cm以上の場合でも,ホルモン産生能が低い場合,陽性描出不可能な場合がある.また,糖質コルチコイドであるデキサメサゾンの投与によりACTHの分泌が抑制される為,正常あるいは過形成では本品の集積は低下する.一方,腺腫では腫瘍部への集積には変化がないので,腺腫例と正常あるいは過形成との鑑別が可能である9),13),14).7V.治療に関する項目比較試験CTとの比較15)副腎皮質シンチグラフィ及びCTは,いずれも患者に対する侵襲が少なく,しかも診断能が高く,副腎疾患のスクリーニング検査として適している.以下に各副腎皮質疾患における両検査法の陽性率を示す.原発性アルドステロン症では,小さな腺腫が多いということもあり,両検査において陰性例もある.又,CTでは副腎皮質腺腫がコレステロールを多く含むため,周囲脂肪組織に近い低吸収域の濃度を示すことも原因となっている.副腎皮質シンチグラフィとCTの陽性率の比較15)副腎シンチグラフィ原発性アルドステロン症25/31(83%)12/12(100%)6/6(100%)CT12/14(86%)9/9(100%)2/3(78%)Cushing症候群2)安全性試験該当資料なし(5)患者・病態別試験該当資料なし(6)治療的使用腺腫両側過形成1)使用成績調査(一般使用成績調査,特定使用成績調査,使用成績比較調査),製造販売後データベース調査,製造販売後臨床試験の内容承認後の使用成績調査では,1,840症例中,副作用は29例(1.58%)に認められ,主な副作用は,顔面紅潮,心悸亢進であった.2)承認条件として実施予定の内容又は実施した調査・試験の概要該当資料なし(7)その他該当資料なし(再審査終了時)8VI.薬効薬理に関する項目VI.薬効薬理に関する項目1.薬理学的に関連ある化合物又は化合物群該当しない2.薬理作用(1)作用部位・作用機序本品は,静注すると副腎皮質細胞のlowdensitylipoproteinreceptorに結合した後,細胞内に取り込まれ,エステル化されコレステロールエステル基質のプールを形成するといわれている.本品の副腎皮質での取り込みは副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)とも関連し,副腎皮質の機能と代謝を反映した画像を提供する16).本品は副腎に取り込まれ,長く残存する.その集積率は131I-19-ヨードコレステロールに比べ高いと報告されている7).また,肝臓への集積も認められるが,投与7日後において副腎/バックグランドの比が最も高く,通常,静注後7日目以降にイメージングを行うのが良いとされている9).(2)薬効を裏付ける試験成績両側副腎部及びバックグランドにおける放射活性の経日的変動9)(3)作用発現時間・持続時間該当資料なし9VII.薬物動態に関する項目VII.薬物動態に関する項目1.血中濃度の推移(1)治療上有効な血中濃度該当資料なし(2)臨床試験で確認された血中濃度原発性アルドステロン症2例に本品を投与後,8日目に手術によって摘出した副腎腺腫・副腎組織及び血漿中の放射活性と血漿中の放射活性に対する副腎腺腫及び副腎組織内放射活性の比率17)CL-19-131I37MBq%ofadministereddose0.2080.0336(B/C)18.756198NCL-6-131I18.5MBq%ofadministereddoseNCL-6-131I3.7MBq%ofadministereddose0.4180.314adrenaladenomaadrenalglandplasmaratioI1ratioI2ratioII(3)中毒域該当資料なし(4)食事・併用薬の影響該当資料なし2.薬物速度論的パラメータ(1)解析方法該当資料なし(2)吸収速度定数該当資料なし(3)消失速度定数該当資料なし(4)クリアランス該当資料なし(5)分布容積該当資料なし(6)その他該当資料なし3.母集団(ポピュレーション)解析(1)解析方法該当資料なし(A1)(A2)(B)(C)0.00180.00200.00158(A1/C)115180264(A2/C)2050.3650.4140.11410VII.薬物動態に関する項目(2)パラメータ変動要因該当資料なし4.吸収該当資料なし5.分布(1)血液−脳関門通過性該当資料なし(2)血液―胎盤関門通過性該当資料なし(3)乳汁への移行性該当資料なし(4)髄液への移行性該当資料なし(5)その他の組織への移行性該当資料なし(6)血漿蛋白結合率該当資料なし6.代謝(1)代謝部位及び代謝経路該当資料なし(2)代謝に関与する酵素(CYP等)の分子種,寄与率該当資料なし(3)初回通過効果の有無及びその割合該当資料なし(4)代謝物の活性の有無及び活性比,存在比率該当資料なし7.排泄排泄は静注後3~4日で約50%が無機ヨードの形で尿中へ,糞便中へはそのままの形かあるいはエステル,胆汁酸としてやや遅れてなされる16).8.トランスポーターに関する情報該当しない9.透析等による除去率該当資料なし11VII.薬物動態に関する項目10.特定の背景を有する患者「VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目」の「6.特定の背景を有する患者に関する注意」参照.11.その他該当資料なし12VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目1.警告内容とその理由設定されていない2.禁忌内容とその理由3.効能又は効果に関連する注意とその理由設定されていない4.用法及び用量に関連する注意とその理由設定されていない5.重要な基本的注意とその理由6.特定の背景を有する患者に関する注意(1)合併症・既往歴等のある患者(2)腎機能障害患者設定されていない(3)肝機能障害患者設定されていない(4)生殖能を有する者設定されていない2.禁忌(次の患者には投与しないこと)2.1ヨード過敏症患者2.2妊婦又は妊娠している可能性のある女性ならびに授乳中の女性[9.5,9.6参照]2.3副腎疾患が強く疑われる者以外の患者[副腎及び性腺の被曝が多い。]2.418歳未満の者には投与しないことを原則とする。[性腺、ことに卵巣への被曝が多い。][9.7参照]2.5ジスルフィラム、シアナミド、プロカルバジン塩酸塩を投与中の患者[10.1参照]8.重要な基本的注意8.1診断上の有益性が被曝による不利益を上回ると判断される場合にのみ投与することとし、投与量は最小限度にとどめること。9.1合併症・既往歴等のある患者9.1.1飲酒に対し強い反応を示す患者血管迷走神経反応系の副作用があらわれやすい。13VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目(5)妊婦9.5妊婦妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。胎児への被曝を避けるため。[2.2参照]<解説>生殖能力のある婦人に投与する場合,理想的には月経開始日から約10日間がよい18).(6)授乳婦9.6授乳婦授乳を避けさせること。乳児への被曝を避けるため。[2.2参照](7)小児等9.7小児等投与しないことを原則とする。性腺、ことに卵巣への被曝が多い。[2.4,16.3.2参照]<解説>放射性医薬品の小児投与量に関しては数多くの算出法が考案されているが,次式による算出値が最も一般的である19).小児投与量=成人投与量×(Y:年齢)(投与量は放射能を示す)Y+1<参考>日本核医学会小児核医学検査適正施行検討委員会:小児核医学検査適正施行のコンセンサスガイドライン2020第1部:小児核医学検査の適正投与量.http://jsnm.org/archives/4675/(2022年3月閲覧)(8)高齢者9.8高齢者患者の状態を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。7.相互作用(1)併用禁忌とその理由(2)併用注意とその理由Y+710.1併用禁忌(併用しないこと)薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子ジスルフィラム、シアナミド、プロカルバジン塩酸塩[2.5参照]これら薬剤とのアルコール反応(顔面潮紅、血圧降下、悪心、頻脈、めまい、呼吸困難、視力低下等)を起こすおそれがある。本剤はエタノールを含有しているため。10.2併用注意(併用に注意すること)薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子N-メチルテトラゾールチオメチル基を有するセフェム系抗生物質(セフメノキシム塩酸塩等)、メトロニダゾールこれら薬剤とのアルコール反応(顔面潮紅、悪心、頻脈、多汗、頭痛等)を起こすおそれがある。本剤はエタノールを含有しているため。14VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目8.副作用(1)重大な副作用と初期症状<解説>承認後の使用成績調査において認められたもの,あるいは別途自発的に報告されたものである.(2)その他の副作用<解説>承認後の使用成績調査において認められたもの,あるいは別途自発的に報告されたものである.9.臨床検査結果に及ぼす影響設定されていない10.過量投与設定されていない11.適用上の注意11.副作用次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。11.1重大な副作用11.1.1ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)ショック、血管浮腫、呼吸困難等のアナフィラキシーがあらわれることがある。11.2その他の副作用0.1%~5%頻度不明発赤過敏症発疹循環器動悸、顔面紅潮、徐脈頻脈、血圧上昇、顔面蒼白消化器嘔気、嘔吐その他めまい、頭痛、発汗、息苦胸部、背部、腰部等の痛み、顔面・四肢のしびれ、気分不良、しさ、腹部痛不快感、冷汗、脱力、熱感、けいれん、目のちらつき、悪寒14.適用上の注意14.1薬剤投与時の注意14.1.1本品投与にあたっては、体内で遊離した放射性ヨードが甲状腺に摂取されることを防止するため、適当なヨード剤で甲状腺をブロックすること。14.1.2本品はエタノールを1.6v/v%含むので、生理食塩液又は注射用水を用いて2倍以上に希釈し、30秒以上かけてゆっくり投与すること。15VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目12.その他の注意(1)臨床使用に基づく情報<解説>・通常の平行コリメータ後面像では,解剖学成書の記載と異なり,右副腎が左副腎より1~3cm頭側にあるものが多い(69%).次いでほぼ同じレベルにあるものが30%で,左副腎が右副腎より頭側にあるものはまれである.解剖学的には左副腎が右より若干大きく,重いにもかかわらず,シンチグラム上は右が左より濃く描出される場合が多く(62.5%),これをnormaladrenalasymmetryという.左右の濃度がほぼ同じものが32.5%で,左が高いものは5%に過ぎない.normaladrenalasymmetryの生じる原因としては,1右副腎が左副腎より背面に位置し,検出器までの距離が短いこと,2右副腎に肝のactivityが重なること,3左副腎の後方には腎があり,γ線の吸収体となることがあげられる16).・早い時間のイメージでは胆嚢に集積がみられることがあるが,脂肪を摂取すると消失する21).・400mg/dL以上の高コレステロール血症が存在すると,副腎摂取率は著しく減少するといわれている22).・副腎皮質ステロイドの投与は放射性同位元素(RI)摂取を妨げる21).・集積に影響する薬剤及び因子23)摂取率を減少させる可能性のある薬剤及び因子糖質コルチコイド,デキサメサゾン,代謝抑制剤(例:アミノグルテチミド),降圧剤過剰塩分摂取,高脂血症摂取率を増加させる可能性のある薬剤及び因子代謝抑制剤,外因ACTH,利尿剤,経口避妊薬,抗高脂血症薬<参考>(社)日本アイソトープ協会医学・薬学部会放射性医薬品安全性専門委員会の「放射性医薬品副作用事例調査報告」において,ときに血管迷走神経反応(顔面紅潮,動悸など)また,まれに発熱,アレルギー反応(皮膚発赤,発疹など),その他(眼球充血,胸部痛など)があらわれることがあると報告されている.また,失神,失禁,心停止を起こした症例が報告されている24).(2)非臨床試験に基づく情報設定されていない15.1臨床使用に基づく情報便秘症の患者にて副腎イメージと糞便中に排泄された131Iが重なったと考えられる症例があり、注射後、下剤等で排便の促進を行うことを指示した報告がある20)。16IX.非臨床試験に関する項目IX.非臨床試験に関する項目1.薬理試験(1)薬効薬理試験「VI.薬効薬理に関する項目」参照(2)安全性薬理試験該当資料なし(3)その他の薬理試験該当資料なし2.毒性試験(1)単回投与毒性試験本品をマウス及びラットにそれぞれ200mg/kgまで腹腔内投与し,その急性毒性並びに病理組織学的検索を行ったが,死亡例は全く見られず,また主要臓器の病理組織学的変化も全く見られなかった.即ち,本品は通常の副腎シンチグラフィ投与量の少なくとも10,000倍以上の安全係数があるものと思われる.(2)反復投与毒性試験該当資料なし(3)遺伝毒性試験該当資料なし(4)がん原性試験該当資料なし(5)生殖発生毒性試験該当資料なし(6)局所刺激性試験該当資料なし(7)その他の特殊毒性該当資料なし17X.管理的事項に関する項目X.管理的事項に関する項目1.規制区分製剤:処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること)有効成分:該当しない2.有効期間有効期間:製造日から2週間3.包装状態での貯法4°C以下保存4.取扱い上の注意放射性医薬品につき管理区域内でのみ使用すること.5.患者向け資材患者向け医薬品ガイド:なしくすりのしおり:なしその他の患者向け資材:副腎皮質シンチグラフィを受ける方へ(PDRファーマ株式会社ホームページ20.取扱い上の注意20.1放射線を安全に遮蔽できる貯蔵設備(貯蔵箱)に保存すること。20.2本品はなるべく凍結状態で保存した方がよい。6.同一成分・同効薬該当しない7.国際誕生年月日該当資料なしhttps://www.pdradiopharma.com/hcw/medSupport/imagedb/参照)8.製造販売承認年月日及び承認番号,薬価基準収載年月日,販売開始年月日製造販売承認年月日:1980年6月10日承認番号:15500AMZ00879薬価基準収載年月日:1980年12月25日販売開始年月日:1980年6月12日9.効能又は効果追加,用法及び用量変更追加等の年月日及びその内容該当しない18X.管理的事項に関する項目10.再審査結果,再評価結果公表年月日及びその内容再審査結果:1987年9月14日(薬発第788号)11.再審査期間1980年6月10日~1986年6月9日(終了)12.投薬期間制限に関する情報該当しない13.各種コード販売名アドステロール®-I131注射液14.保険給付上の注意該当しないHOT(9桁)番号114363802厚生労働省薬価基準個別医薬品コードレセプト電算処理収載医薬品コード4300426A1020(YJコード)4300426A1020システム用コード64431009319XI.文献XI.文献1.引用文献1)DiGiulioWetal.JNuclMed.1968;9:634-637.(PMID:5748425)2)NagaiTetal.JNuclMed.1968;9:576-581.(PMID:5729206)3)CounsellREetal.Steroids.1970;16:317-328.(PMID:5531389)4)KojimaMetal.Steroids.1975;26:241-250.(PMID:1189006)5)NittaKetal.ChemPharmBull.1976;24:2322-2326.(PMID:1017078)6)福地総逸ほか.ホルモンと臨床.1975;23:1051-1056.(PMID:1238186)7)鴨井逸馬ほか.日本医学放射線学会雑誌.1976;36:993-1005.(PMID:1070705)8)佐々木常雄ほか.Radioisotopes.1976;25:94-97.9)川上憲司ほか.現代の診療.1976;18:607-615.10)久保敦司.基礎と臨床.1976;10:1311-1316.11)大橋輝久ほか.日本泌尿器科学会雑誌.1976;67:389-401.(PMID:986494)12)木下博史ほか.基礎と臨床.1976;10:2101-2111.13)菅原盛家ほか.核医学.1978;15:1155-1163.(PMID:748650)14)藤田透ほか.核医学.1980;17:219-227.(PMID:7382187)15)永井輝夫ほか編集.最新臨床核医学(臨床応用編),朝倉書店東京,198616)久田欣一監修.最新臨床核医学,金原出版東京,199917)福地総逸ほか.核医学.1976;13:775-779.(PMID:1035359)18)RecommendationsoftheInternationalCommissiononRadiologicalProtection(AdoptedSeptember17,1965),ICRPPublication9,1966:p1119)(社)日本アイソトープ協会医学・薬学部会核医学イメージング規格化委員会.Radioisotopes.1988;37:627-632.(PMID:3222473)20)大橋輝久ほか.西日本泌尿器科.1978;40:172-179.21)久保敦司編集.シンチグラムアトラス-正常像とピットフォール-(臨床放射線11月臨時増刊),金原出版東京,1997:p11322)LynnMetal.NuclMedCommun.1986;4:631-637.(PMID:3774260)23)GrossMDetal.SeminNuclMed.1981;11:128-148.(PMID:7244660)24)(社)日本アイソトープ協会医学・薬学部会放射性医薬品安全性専門委員会.核医学.1979;16:511-516.(PMID:480724)2.その他の参考文献1)放射性医薬品基準.厚生労働省告示第八十三号(平成二十五年三月二十九日)2)(社)日本アイソトープ協会編集.アイソトープ手帳,丸善東京,2011.3)日本公定書協会編集.医薬品一般名称辞典,薬事日報社東京,1992.20XII.参考資料XII.参考資料1.主な外国での発売状況Adosterol®-I131Injectionは,韓国・台湾・香港において発売されている.2.海外における臨床支援情報該当資料なし21XIII.備考XIII.備考1.調剤・服薬支援に際して臨床判断を行うにあたっての参考情報(1)粉砕該当しない(2)崩壊・懸濁性及び経管投与チューブの通過性該当しない2.その他の関連資料該当資料なし22122203000QADO-7-003