2022年3月改訂(第3版)日本標準商品分類番号医薬品インタビューフォーム日本病院薬剤師会のIF記載要領2018(2019年更新版)に準拠して作成87325剤形注射剤製剤の規制区分処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること)規格・含量1袋(1000mL)中、L-リシン塩酸塩25g、L-アルギニン塩酸塩25g一般名和名:L-リシン塩酸塩(JAN)、L-アルギニン塩酸塩(JAN)洋名:L-LysineHydrochloride(INN)、L-ArginineHydrochloride(INN)製造販売承認年月日薬価基準収載・販売開始年月日製造販売承認年月日:2021年6月23日薬価基準収載年月日:2021年8月12日販売開始年月日:2021年9月29日製造販売(輸入)・提携・販売会社名製造販売元:富士フイルム富山化学株式会社輸入先:AdvancedAcceleratorApplications社PDRファーマ株式会社医薬情報担当者の連絡先本IFは2022年3月改訂の電子添文の記載に基づき作成した。最新の情報は,独立行政法人医薬品医療機器総合機構の医薬品情報検索ページで確認してください。問い合わせ窓口PDRファーマ株式会社製品情報センター電話番号03-3538-3624〒104-0031東京都中央区京橋2-14-1兼松ビルディングホームページ:https://www.pdradiopharma.com医薬品インタビューフォーム利用の手引きの概要-日本病院薬剤師会-1.医薬品インタビューフォーム作成の経緯医療用医薬品の基本的な要約情報として、医療用医薬品添付文書(以下、添付文書)がある。医療現場で医師・薬剤師等の医療従事者が日常業務に必要な医薬品の適正使用情報を活用する際には、添付文書に記載された情報を裏付ける更に詳細な情報が必要な場合があり、製薬企業の医薬情報担当者(以下、MR)等への情報の追加請求や質疑により情報を補完してきている。この際に必要な情報を網羅的に入手するための項目リストとして医薬品インタビューフォーム(以下、IFと略す)が誕生した。1988年に日本病院薬剤師会(以下、日病薬)学術第2小委員会がIFの位置付け、IF記載様式、IF記載要領を策定し、その後1998年に日病薬学術第3小委員会が、2008年、2013年に日病薬医薬情報委員会がIF記載要領の改訂を行ってきた。IF記載要領2008以降、IFはPDF等の電子的データとして提供することが原則となった。これにより、添付文書の主要な改訂があった場合に改訂の根拠データを追加したIFが速やかに提供されることとなった。最新版のIFは、医薬品医療機器総合機構(以下、PMDA)の医療用医薬品情報検索のページ(http://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuSearch/)にて公開されている。日病薬では、2009年より新医薬品のIFの情報を検討する組織として「インタビューフォーム検討会」を設置し、個々のIFが添付文書を補完する適正使用情報として適切か審査・検討している。2019年の添付文書記載要領の変更に合わせ、「IF記載要領2018」が公表され、今般「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」に関連する情報整備のため、その更新版を策定した。2.IFとはIFは「添付文書等の情報を補完し、医師・薬剤師等の医療従事者にとって日常業務に必要な、医薬品の品質管理のための情報、処方設計のための情報、調剤のための情報、医薬品の適正使用のための情報、薬学的な患者ケアのための情報等が集約された総合的な個別の医薬品解説書として、日病薬が記載要領を策定し、薬剤師等のために当該医薬品の製造販売又は販売に携わる企業に作成及び提供を依頼している学術資料」と位置付けられる。IFに記載する項目配列は日病薬が策定したIF記載要領に準拠し、一部の例外を除き承認の範囲内の情報が記載される。ただし、製薬企業の機密等に関わるもの及び利用者自らが評価・判断・提供すべき事項等はIFの記載事項とはならない。言い換えると、製薬企業から提供されたIFは、利用者自らが評価・判断・臨床適用するとともに、必要な補完をするものという認識を持つことを前提としている。IFの提供は電子データを基本とし、製薬企業での製本は必須ではない。3.IFの利用にあたって電子媒体のIFは、PMDAの医療用医薬品情報検索のページに掲載場所が設定されている。製薬企業は「医薬品インタビューフォーム作成の手引き」に従ってIFを作成・提供するが、IFの原点を踏まえ、医療現場に不足している情報やIF作成時に記載し難い情報等については製薬企業のMR等へのインタビューにより利用者自らが内容を充実させ、IFの利用性を高める必要がある。また、随時改訂される使用上の注意等に関する事項に関しては、IFが改訂されるまでの間は、製薬企業が提供する改訂内容を明らかにした文書等、あるいは各種の医薬品情報提供サービス等により薬剤師等自らが整備するとともに、IFの使用にあたっては、最新の添付文書をPMDAの医薬品医療機器情報検索のページで確認する必要がある。なお、適正使用や安全性の確保の点から記載されている「V.5.臨床成績」や「XII.参考資料」、「XIII.備考」に関する項目等は承認を受けていない情報が含まれることがあり、その取り扱いには十分留意すべきである。4.利用に際しての留意点IFを日常業務において欠かすことができない医薬品情報源として活用していただきたい。IFは日病薬の要請を受けて、当該医薬品の製造販売又は販売に携わる企業が作成・提供する、医薬品適正使用のための学術資料であるとの位置づけだが、記載・表現には医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律の広告規則や販売情報提供活動ガイドライン、製薬協コード・オブ・プラクティス等の制約を一定程度受けざるを得ない。販売情報提供活動ガイドラインでは、未承認薬や承認外の用法等に関する情報提供について、製薬企業が医療従事者からの求めに応じて行うことは差し支えないとされており、MR等へのインタビューや自らの文献調査などにより、利用者自らがIFの内容を充実させるべきものであることを認識しておかなければならない。製薬企業から得られる情報の科学的根拠を確認し、その客観性を見抜き、医療現場における適正使用を確保することは薬剤師の本務であり、IFを利用して日常業務を更に価値あるものにしていただきたい。(2020年4月改訂)目次I.概要に関する項目…………………………………..11.開発の経緯……………………..12.製品の治療学的特性………………23.製品の製剤学的特性………………24.適正使用に関して周知すべき特性……25.承認条件及び流通・使用上の制限事項..26.RMPの概要……………………3II.名称に関する項目…………………………………..41.販売名…………………………42.一般名…………………………43.構造式又は示性式………………..44.分子式及び分子量………………..45.化学名(命名法)又は本質…………46.慣用名,別名,略号,記号番号……..4III.有効成分に関する項目…………………………….51.物理化学的性質………………….52.有効成分の各種条件下における安定性..53.有効成分の確認試験法,定量法……..5IV.製剤に関する項目…………………………………..61.剤形…………………………..62.製剤の組成……………………..63.添付溶解液の組成及び容量…………64.力価…………………………..65.混入する可能性のある夾雑物……….66.製剤の各種条件下における安定性……77.調製法及び溶解後の安定性…………78.他剤との配合変化(物理化学的変化)..79.溶出性…………………………710.容器・包装……………………..711.別途提供される資材類…………….812.その他…………………………8V.治療に関する項目…………………………………..91.効能又は効果……………………92.効能又は効果に関連する注意……….93.用法及び用量……………………94.用法及び用量に関連する注意………105.臨床成績………………………11VI.薬効薬理に関する項目……………………………281.薬理学的に関連ある化合物又は化合物群282.薬理作用………………………28VII.薬物動態に関する項目……………………………321.血中濃度の推移…………………322.薬物速度論的パラメータ………….323.母集団(ポピュレーション)解析…..324.吸収………………………….325.分布………………………….336.代謝………………………….337.排泄………………………….338.トランスポーターに関する情報……..339.透析等による除去率………………3310.特定の背景を有する患者…………..3311.その他…………………………33VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目…..341.警告内容とその理由………………342.禁忌内容とその理由………………343.効能又は効果に関連する注意とその理由344.用法及び用量に関連する注意とその理由345.重要な基本的注意とその理由……….346.特定の背景を有する患者に関する注意..347.相互作用……………………….358.副作用…………………………359.臨床検査結果に及ぼす影響…………3510.過量投与……………………….3511.適用上の注意……………………3512.その他の注意……………………36IX.非臨床試験に関する項目…………………………371.薬理試験……………………….372.毒性試験……………………….38X.管理的事項に関する項目…………………………401.規制区分……………………….402.有効期間……………………….403.包装状態での貯法………………..404.取扱い上の注意………………….405.患者向け資材……………………406.同一成分・同効薬………………..407.国際誕生年月日………………….408.製造販売承認年月日及び承認番号,薬価基準収載年月日,販売開始年月日……409.効能又は効果追加,用法及び用量変更追加等の年月日及びその内容…………4110.再審査結果,再評価結果公表年月日及びその内容……………………….4111.再審査期間……………………..4112.投薬期間制限に関する情報…………4113.各種コード……………………..4114.保険給付上の注意………………..41XI.文献………………………………………………..421.引用文献……………………….422.その他の参考文献………………..42XII.参考資料……………………………………………431.主な外国での発売状況…………….432.海外における臨床支援情報…………44XIII.備考………………………………………………….451.調剤・服薬支援に際して臨床判断を行うにあたっての参考情報…………….452.その他の関連資料………………..45略語%IA%ID/g111In177LuALPALTArgASTBEDBMICcrCkCTDLPDLTDLUDOTADTPAEANMECOGEEAEMAENETSEPFASGOTGPTγ-GTPGRASHbIAEALD50LysMedDRAMIRDMRIMTDNANETSNETPRRTQTcFRECIST(guideline)RISAFSDSNMMISPECTSSTR略語内容(英語)PercentageofinfusedradioactivityPercentofinjecteddosepergramtissueIndium-111Lutetium-177AlkalinephosphataseL-AlanineaminotransferaseArginineL-AspartateaminotransferaseBiologicaleffectivedoseBodymassindexCreatinineclearancePotassiumclearanceComputedtomographyDoselimitingtoxicityDensitylightunits1,4,7,10-Tetraazacyclododecane-1,4,7,10-tetraaceticacidDiethylenetriaminepentaaceticacidEuropeanAssociationofNuclearMedicineEasternCooperativeOncologyGroupEuropeanEconomicAreaEuropeanMedicinesAgencyEuropeanNeuroendocrineTumorSocietyEuropeanPharmacopoeiaFullanalysissetGlutamicoxaloacetictransaminaseGlutamicpyruvictransaminaseγ-GlutamyltranspeptidaseGenerallyRecognizedAsSafeHemoglobinInternationalAtomicEnergyAgencyLethaldose50%LysineMedicalDictionaryforRegulatoryActivitiesMedicalInternalRadiationDose(method)MagneticresonanceimagingMaximumtolerateddoseNorthAmericanNeuroendocrineTumorSocietyNeuroendocrinetumorPeptidereceptorradionuclidetherapyQTintervalcorrectedforheartrateaccordingtoFridericia’sformulaResponseevaluationcriteriainsolidtumours(guideline)RadioisotopeSafetyanalysissetStandarddeviationSocietyofNuclearMedicineandMolecularImagingSinglephotonemissioncomputedtomographySomatostatinreceptor略語内容(日本語)投与放射能に対する割合組織中集積率インジウム111ルテチウム177アルカリホスファターゼアラニンアミノトランスフェラーゼアルギニンアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ生物学的実効線量体格指数クレアチニンクリアランスカリウムクリアランスコンピューター断層撮影法用量制限毒性―1,4,7,10-テトラアザシクロドデカン-1,4,7,10-四酢酸ジエチレントリアミン五酢酸欧州核医学学会米国東海岸癌臨床試験グループ欧州経済領域欧州医薬品庁欧州神経内分泌腫瘍学会欧州薬局方最大の解析対象集団グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼグルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼγ-グルタミルトランスペプチダーゼ食品添加物等の安全基準(FDA)ヘモグロビン国際原子力機関半数致死量リシン国際医薬用語集-(放射性薬剤投与による放射線吸収線量を推定する方法)磁気共鳴映像法最大耐量北米神経内分泌腫瘍学会神経内分泌腫瘍ペプチド受容体放射性核種療法Fridericia法で算出した心拍数補正QT間隔固形がんの治療効果判定のためのガイドライン放射性同位体安全性解析対象集団標準偏差核医学・分子イメージング学会単一光子放射断層撮影ソマトスタチン受容体略語表DatalockpointデータロックポイントI.概要に関する項目I.概要に関する項目1.開発の経緯ライザケア輸液(以下、本剤)は、1000mL中にL-リシン塩酸塩及びL-アルギニン塩酸塩のみをそれぞれ25g配合したアミノ酸輸液である。ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)を用いたペプチド受容体放射性核種療法(Peptidereceptorradionuclidetherapy:PRRT)実施時の腎臓の被曝低減を目的として併用される。神経内分泌腫瘍(Neuroendocrinetumor:NET)に対するPRRTは、放射性同位体(RI)で標識したソマトスタチン受容体(Somatostatinreceptor:SSTR)に結合するペプチド(ソマトスタチンアナログ)を用いる治療法である。ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)を含むRI標識ソマトスタチンアナログは、腎臓の糸球体で濾過された後、一部が近位尿細管で再吸収され、尿細管細胞内に保持される性質を有することから、腎臓の放射線被曝が増大し腎障害を発現する懸念がある。これに対し、アミノ酸輸液は、RI標識ソマトスタチンアナログの再吸収を競合的に阻害することにより、腎被曝を低減する。PRRTが開始された当初はアミノ酸輸液による腎保護が行われず、患者の28%~60%に腎毒性が認められたと報告されているi,ii)。一方で、アミノ酸輸液の併用投与が標準手順となった1990年代後半から2000年代初頭以降は、PRRT実施後の腎毒性の発現頻度が1%~23%に低減したi,ii)。これらの知見から、欧州を中心とした臨床現場では、PRRT実施時の腎保護を目的としてリシン及びアルギニンを含むアミノ酸輸液が使用されてきた。本剤と同様の組成である2.5%L-リシン塩酸塩及び2.5%L-アルギニン塩酸塩を配合した輸液の有用性については、iii)ErasmusMedicalCenterより報告されており、現在では、海外のガイドライン等においてPRRT実施時の腎保護のためのリシン及びアルギニンを含むアミノ酸輸液の併用投与が必須となっている1-3)。膵、消化管及び肺NETを含むSSTR陽性の固形腫瘍患者を対象とした医師主導の海外第I/II相試験(ErasmusMC試験)サブスタディ(被曝線量評価)において、リシン及びアルギニンを含むアミノ酸輸液を併用投与することで腎臓の被曝が減少することが確認された。このような背景から、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の開発会社であるAdvancedAcceleratorApplications社(AAA社)は、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の臨床開発と並行して本剤を開発し、2019年7月には欧州経済領域31ヵ国において、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)を用いたPRRTによる腎被曝の低減を効能・効果として承認を取得し、その後、香港、シンガポールで承認を受けた(2021年5月末時点)。日本では、SSTR陽性の切除不能又は遠隔転移を有する膵、消化管又は肺NET患者を対象とした国内第I相試験(P-1515-11試験)、国内第I/II相試験(P-1515-12試験)において本剤併用下でルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)が投与された。その結果、腎臓における被曝線量において、毒性発現の閾値を超える値を示す被験者が認められなかったことから、2021年6月に「ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)による腎被曝の低減」を効能又は効果として、また同時にルタテラ静注は「ソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍」を効能又は効果として承認を取得した。1I.概要に関する項目2.製品の治療学的特性1)ライザケア輸液は、ルタテラ静注(ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)を用いたPRRT実施時に腎被曝を低減するために併用するアミノ酸輸液である。・正電荷アミノ酸のリシン及びアルギニンは、正電荷ペプチドであるソマトスタチンアナログを含むルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の近位尿細管における再吸収を競合的に阻害し、尿中への排泄を促進することで、腎臓の被曝を低減する。(「VI.2.(1)作用部位・作用機序」の項参照)2)腫瘍量が少ないSSTR陽性固形腫瘍患者を対象とした海外第I/II相試験(ErasmusMC試験)サブスタディ(被曝線量評価)において、リシン/アルギニン含有輸液※併用下でルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)1.85GBqを単回静脈内投与した時、非併用時に比べ、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の腎臓での平均滞留時間が26%(範囲:3%~42%)短縮し、腎臓の推定吸収線量(MIRD法)は平均47%(範囲:34%~59%)減少した。(「V.5.(4)検証的試験」の項参照)※リシン塩酸塩25g及びアルギニン塩酸塩25gのみを塩化ナトリウムを含む溶液1000mLに溶解したアミノ酸輸液注)本臨床成績では、院内製剤を使用しているため、国内承認された製剤(ルタテラ静注、ライザケア輸液)とは異なる組成、用法及び用量で治療された症例が含まれる。3)SSTR陽性の切除不能又は遠隔転移を有する中腸NET患者3例を対象にライザケア輸液併用下でルタテラ静注による被曝線量を評価した国内第I/II相試験において、腎臓及び骨髄の29.6GBqあたりの推定吸収線量(平均値±標準偏差)は、20.7±5.29Gy及び0.631±0.103Gyであった。(「V.5.(4)検証的試験」の項参照)注)最小耐容線量(TD5/5:5年間で5%に副作用を生じる線量)及び最大耐容線量(TD50/5:5年間で50%4,5)に副作用を生じる線量)は、腎臓で23Gy及び28Gy、骨髄で2.0Gy及び4.5Gyとされる。4)主な副作用(10%以上)は、悪心であった。(「VIII.8.(2)その他の副作用」の項参照)詳細については、電子添文の副作用の項及び各臨床成績の安全性の結果を参照すること。3.製品の製剤学的特性該当しない4.適正使用に関して周知すべき特性適正使用に関する資材、最適使用推進ガイドライン等医薬品リスク管理計画(RMP)有無タイトル、参照先有「I.6.RMPの概要」の項参照無追加のリスク最小化活動として作成されている資材最適使用推進ガイドライン無保険適用上の留意事項通知無5.承認条件及び流通・使用上の制限事項(1)承認条件医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること(2)流通・使用上の制限事項該当しない(2022年3月28日時点)2I.概要に関する項目6.RMPの概要安全性検討事項【重要な特定されたリスク】医薬品リスク管理計画書(RMP)の概要【重要な潜在的リスク】該当なし該当なし【重要な不足情報】該当なし↓上記に基づくリスク最小化のための活動リスク最小化計画追加のリスク最小化活動・市販直後調査による情報提供有効性に関する検討事項該当なし↓上記に基づく安全性監視のための活動医薬品安全性監視計画追加の医薬品安全性監視活動・市販直後調査有効性に関する調査・試験の計画通常の医薬品安全性監視活動・副作用自発報告、文献・学会情報及び外国措置報告等の収集・確認・分析に基づく安全対策の検討及び実行通常のリスク最小化活動・電子添文による情報提供該当なし※最新の情報は、独立行政法人医薬品医療機器総合機構の医薬品情報検索ページで確認してください。3II.名称に関する項目II.名称に関する項目1.販売名(1)和名ライザケア輸液(2)洋名LYSAKAREInjection(3)名称の由来LYSine(アミノ酸も1文字のコードKで表される)及びARginineを組み合わせて命名。2.一般名(1)和名(命名法)L-リシン塩酸塩(JAN)L-アルギニン塩酸塩(JAN)(2)洋名(命名法)L-LysineHydrochloride(INN)L-ArginineHydrochloride(INN)(3)ステム(stem)該当しない3.構造式又は示性式L-リシン塩酸塩(JAN)4.分子式及び分子量分子式:L-リシン塩酸塩C6H14N2O2・HClL-アルギニン塩酸塩C6H14N4O2・HCl5.化学名(命名法)又は本質L-アルギニン塩酸塩(JAN)L-リシン塩酸塩(2S)-2,6-DiaminohexanoicacidmonohydrochlorideL-アルギニン塩酸塩(2S)-2-Amino-5-guanidinopentanoicacidmonohydrochloride6.慣用名,別名,略号,記号番号治験薬識別記号:F-1520分子量:182.65210.664III.有効成分に関する項目III.有効成分に関する項目1.物理化学的性質(1)外観・性状L-リシン塩酸塩:白色の粉末で、においはなく、わずかに特異な味がある。L-アルギニン塩酸塩:白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、わずかに特異な味がある。(2)溶解性L-リシン塩酸塩:水又はギ酸に溶けやすく、エタノール(95)にほとんど溶けない。L-アルギニン塩酸塩:水又はギ酸に溶けやすく、エタノール(95)に極めて溶けにくい。(3)吸湿性該当資料なし(4)融点(分解点),沸点,凝固点該当資料なし(5)酸塩基解離定数該当資料なし(6)分配係数該当資料なし(7)その他の主な示性値20旋光度[α]DL-リシン塩酸塩:+19.0~+21.5(乾燥後、2g、6mol/L塩酸試液、25mL、100mm)L-アルギニン塩酸塩:+21.5~+23.5(乾燥後、2g、6mol/L塩酸試液、25mL、100mm)pHL-リシン塩酸塩:5.0~6.0(1.0gを水10mLに溶かした液)L-アルギニン塩酸塩:4.7~6.2(1.0gを水10mLに溶かした液)2.有効成分の各種条件下における安定性長期保存安定性試験試験保存条件保存形態L-リシン塩酸塩・一次及び二次包装:ポリエチレン25°C±2°C袋60%RH・容器:ファイバードラム/ダンボL-アルギニン塩酸塩±5%RHールケース試験時点結果0年、1年、2年経時的変化を認めず0年、1年、2年、経時的変化を3年、4年認めず確認試験法(L-リシン塩酸塩及びL-アルギニン塩酸塩):赤外吸収スペクトル測定法(臭化カリウム錠剤法)、塩化物の定性反応定量法(L-リシン塩酸塩及びL-アルギニン塩酸塩):電位差滴定法・乾燥剤:シリカゲル試験項目:比旋光度、溶状、アンモニウム、類縁物質、乾燥減量、含量、pH3.有効成分の確認試験法,定量法5IV.製剤に関する項目IV.製剤に関する項目1.剤形(1)剤形の区別注射剤(2)製剤の外観及び性状販売名外観・性状ライザケア輸液1000mL輸液バッグ・無色澄明の液(3)識別コード該当しない(4)製剤の物性pH:5.1~6.1浸透圧比:約1.5~1.7(生理食塩液に対する比)(5)その他該当しない2.製剤の組成(1)有効成分(活性成分)の含量及び添加剤販売名有効成分(2)電解質等の濃度該当しない(3)熱量該当しないライザケア輸液1袋中L-リシン塩酸塩L-アルギニン塩酸塩1000mL25g25g3.添付溶解液の組成及び容量該当しない4.力価該当しない5.混入する可能性のある夾雑物本剤に混在する可能性のある夾雑物は、元素不純物、有効成分の類縁物質、分解生成物である。6IV.製剤に関する項目6.製剤の各種条件下における安定性試験長期保存試験加速試験保存条件25°C±2°C40%RH±5%RH40°C±2°Cエンドトキシン試験、不溶性微粒子他※:3ロットの加速試験において、6箇月の試験時点で採取容量の規格を逸脱したが、「明確な品質の変化」は認められなかった。当該試験後、本剤の容器あたりの充填量をわずかに増加させ、市販予定製剤の充填量とした。なお、市販予定製剤の充填量の2ロットについて、追加の加速試験を実施した結果、6箇月時点まで採取容量を含むすべての規格に適合することを確認した。7.調製法及び溶解後の安定性該当しない8.他剤との配合変化(物理化学的変化)該当しない9.溶出性該当しない10.容器・包装(1)注意が必要な容器・包装,外観が特殊な容器・包装に関する情報該当しない(2)包装1000mL×1袋(ポリ塩化ビニル製の輸液バッグ。ラミネートフィルムで覆われている。)(3)予備容量該当しない(輸液バッグの充填量:1053~1072gの範囲内)保存形態ポリ塩化ビニル製輸液バッグ/注入口(一次包装)ラミネートフィルム(二次包装)試験時点結果24箇月規格内25%RH規格逸脱※試験項目:外観、確認試験、pH、採取容量、浸透圧、定量法、純度試験(類縁物質)、無菌試験、6箇月採取容量のみ(4)容器の材質包装一次包装二次包装名称構成部位名称レイフラットチューブ(バッグ)輸液バッグチューブツイストオフ(キャップ)チューブ注入口ラテックスフリーディスク膜ラミネートフアルミ蒸着フィルムィルムプラスチックフィルム7IV.製剤に関する項目11.別途提供される資材類該当しない12.その他該当しない8V.治療に関する項目V.治療に関する項目1.効能又は効果ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)による腎被曝の低減(解説)PRRTに関する海外学会等のガイドラインでは、リシン及びアルギニンを含むアミノ酸輸液の併用投与はPRRT実施時の腎被曝の低減のために必須とされている。腫瘍量の少ないSSTR陽性固形腫瘍患者を対象とした海外第I/II相試験(ErasmusMC試験)サブスタディ(被曝線量評価)において、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)投与時のリシン/アルギニン含有輸液(リシン塩酸塩25g及びアルギニン塩酸塩25gのみを塩化ナトリウムを含む溶液1000mLに溶解したアミノ酸輸液)の併用投与により、腎臓におけるルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の平均滞留時間が26%(範囲:3%~42%)短縮6)され、腎臓の推定吸収線量が平均47%(範囲:34%~59%)低減されることが示された。SSTR陽性の切除不能又は遠隔転移を有する膵、消化管又は肺a)NET患者を対象とした国内第I相試験(P-1515-11試験7))及びSSTR陽性の切除不能又は遠隔転移を有する中腸NET患者を対象とした国内第I/II相試験(P-1515-12試験8))では、本剤併用下でルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)を投与した際の腎臓の吸収線量及び生物学的実効線量(BED)を評価し、長期腎毒性の発現する恐れのある閾値を超えないことが確認された。以上を踏まえ、本剤の効能又は効果を「ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)による腎被曝の低減」とした。a)肺NET患者は登録例なし2.効能又は効果に関連する注意設定されていない3.用法及び用量(1)用法及び用量の解説通常、成人にはルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)投与開始30分前より1回1000mLを4時間かけて点滴静注する。(解説)本剤はルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)によるPRRT実施時に必ず併用する。本剤は1回1000mLを4時間かけて点滴静脈内投与し、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)は1回7.4GBqを30分間かけて点滴静脈内投与する。・ルタテラ静注は、1バイアル25mL中に、有効成分として、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)(検定日時)7.4GBq、添加剤として、ゲンチジン酸16mg、アスコルビン酸(EP)70mg、ジエチレントリアミン五酢酸1.3mg、酢酸12mg、酢酸ナトリウム17mg、水酸化ナトリウム16mg、生理食塩液(FFTC)19mLを含有する。承認された用法及び用量は「通常、成人にはルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)として1回7.4GBqを30分かけて8週間間隔で最大4回まで点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。」である。注意:本剤の組成については「IV.2.製剤の組成」の項参照。9V.治療に関する項目(2)用法及び用量の設定経緯・根拠本剤の用法及び用量は、ENETS(EuropeanNeuroendocrineTumorSociety)ガイドライン1)、IAEA(InternationalAtomicEnergyAgency)、EANM(EuropeanAssociationofNuclearMedicine)及びSNMMI(SocietyofNuclearMedicineandMolecularImaging)の合同ガイドライン2)、NANETS(NorthAmericanNeuroendocrineTumorSociety)及びSNMMIの合同ガイドライン3)等で推奨されている用法・用量に準じており、リシン/アルギニン含有輸液を用いたErasmusMC試験サブスタディ(被曝線量評価)6)及び本剤を用いた2つの国内臨床試験7,8)において、本剤の腎保護効果と安全性が示された。4.用法及び用量に関連する注意設定されていない10V.治療に関する項目5.臨床成績(1)臨床データパッケージ試験区分/番号対象:試験実施国例数(登録症例数)デザイン目的投与方法資料(点滴静脈内投与)区分国内第I相試験/P-1515-11試験日本SSTR陽性、切除不能又は遠隔転移を有する膵、消化管又は肺NET患者:6例単施設非対照非盲検安全性、忍容性、薬物動態、有効性ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)/本剤、7.4GBq/回/1000mL/回、いずれも8週間間隔で最大4回投与評価資料国内第I/II相試験/P-1515-12試験日本SSTR陽性、切除不能又は遠隔転移を有する膵、消化管又は肺NET患者:15例(中腸NET患者5例)多施設共同非対照非盲検安全性、有効性、薬物動態、被曝線量ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)/本剤、7.4GBq/回/1000mL/回、いずれも8週間間隔で最大4回投与評価資料海外第I/II相試験/ErasmusMC試験オランダSSTR陽性、固形腫瘍患者:1214例(オランダ人:811例、非オランダ人:403例)SSTR陽性、固形腫瘍患者:615例SSTR陽性、固形腫瘍患者:29例単施設非対照非盲検(医師主導試験)安全性、有効性被曝線量薬物動態ルテチウムオキソドトレオ177aチド(Lu)7.4GBq/回を6~13週間間隔で最大4回投与、各投与時点でリシン/アルギニン含有輸液bを併用ルテチウムオキソドトレオ177aチド(Lu)1.85、3.7、5.55又は7.4GBq/回を6~13週間間隔で最大4回投与、リシン/アルギニン含有輸液b,cを併用ルテチウムオキソドトレオ177aチド(Lu)1.85、3.7又は7.4GBq/回を単回投与、リシン/アルギニン含有輸液bを併用評価資料参考資料サブスタディ(被曝線量評価)サブスタディ(薬物動態評価)海外第III相試験/NETTER-1試験欧州、米国サブスタディ(目的別に4試験)SSTR陽性、切除不能又は遠隔転移を有する中腸NET患者:229例・ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)群:116例・対照群:113例SSTR陽性、切除不能又は遠隔転移を有する中腸NET患者:20例(尿代謝物:25例、心臓安全性:18例)多施設共同層別実薬対照非盲検無作為化多施設共同非対照非盲検有効性、安全性被曝線量、薬物動態、尿代謝物、心臓安全性・ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)群:ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)7.4GBq/回を8週間間隔で最大4回投与、各投与時点でリシン/アルギニン含有輸液dを併用e・対照群:徐放性オクトレオチド酢酸塩60mg/回を4週間間隔で筋肉内注射ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)7.4GBq/回を8週間間隔で最大4回投与、各投与時点でリシン/アルギニン含有輸液dを併用評価資料参考資料NET:神経内分泌腫瘍、SSTR:ソマトスタチン受容体・徐放性オクトレオチド酢酸塩の本邦で承認された「消化管神経内分泌腫瘍」における用法及び用量は、「通常、成人にはオクトレオチドとして30mgを4週毎に、殿部筋肉内に注射する。なお、患者の状態により適宜減量すること。」である。11V.治療に関する項目a:ErasmusMC試験及びサブスタディでは、院内製剤が使用されたが、同一処方である。b:ErasmusMC試験及びサブスタディで併用したリシン/アルギニン含有輸液[リシン塩酸塩25g及びアルギニン塩酸塩25gのみを塩化ナトリウムを含む溶液1000mLに溶解したアミノ酸輸液]は、本剤と有効成分含量が同一である。c:リシン/アルギニン含有輸液併用の有無による腎臓の被曝線量評価における被験者は、併用下4例、非併用下5例であった。d:NETTER-1試験及びサブスタディでは市販のリシン/アルギニン含有総合アミノ酸輸液[欧州:リシン18g,アルギニン22.6g/2000mL含有製剤、米国:リシン21.0g,アルギニン20.4g/2000mL含有製剤]が使用された。これらは、ライザケア輸液と同等量のリシン及びアルギニンを含有する。e:徐放性オクトレオチド酢酸塩30mg/回をルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の投与翌日及び最終投与翌日以降は4週間間隔で筋肉内注射した。(2)臨床薬理試験1)忍容性試験該当資料なし2)QT/QTc評価該当資料なし(3)用量反応探索試験該当資料なし12V.治療に関する項目(4)検証的試験1)有効性検証試験該当資料なし〈参考〉本試験は参考資料として提出した試験であり、一部承認外の成績が含まれるが、承認審査の過程で評価された成績のため掲載している。1ソマトスタチン受容体陽性の固形腫瘍患者を対象とした海外第I/II相試験サブスタディでの被曝線量評価6)[ErasmusMC試験サブスタディ(被曝線量評価):外国人データ]ソマトスタチン受容体(SSTR)陽性の固形腫瘍患者を対象として、リシン/アルギニン含有輸a)177目的試験デザイン単施設、非盲検、非対照、医師主導試験液併用下で、ルテチウムオキソドトレオチド(Lu)の体内分布及び被曝線量を評価する。対象腫瘍量が少ないSSTR陽性固形腫瘍患者6例(グループ1)(6例のうち1例は初回のルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)投与後に原病の進行により死亡したため、解析から除外した。)登録基準1)胃腸膵NET(肺カルチノイドを含む)の診断が組織学的に確定している患者2)ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)による初回治療前6ヵ月以内に実施されたインジウムペンテトレオチド(111In)シンチグラフィにより、既知腫瘍病変のSSTRの発現が確認されている患者3)12週を上回る生存が期待できる患者4)血清クレアチニンが150μmol/L以下であり、Cockcroftの式に基づく推算又は実測によるクレアチニンクリアランスが40mL/min以上の患者5)ヘモグロビンが5.5mmol/L以上、白血球数が2×109/L以上、かつ血小板数が75×109/L以上の患者6)総ビリルビンが3×基準値上限以下である患者7)血清アルブミンが30g/Lを上回る患者8)Karnofskyperformancescoreが50以上である患者9)治験参加に本人の文書同意が得られる患者除外基準1)2)3)4)5)6)7)根治切除の対象となる患者治験治療開始前の3ヵ月以内に、外科的切除、放射線療法、化学療法又はその他の臨床試験による治療を受けた患者脳転移が認められる患者。ただし、治療により6ヵ月以上安定な状態にある場合は除外としない。コントロール不良のうっ血性心疾患の患者短時間作用型ソマトスタチンアナログの投与を受けており、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)投与前後12時間の休薬ができない患者、又は長時間作用型ソマトスタチンアナログの投与を受けており、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)投与前6週間の休薬ができない患者。ただし、ソマトスタチンアナログ治療継続中に撮像したインジウムペンテトレオチド(111In)シンチグラフィのプラナー画像上で、標的病変への集積が正常肝実質と同等以上の場合は休薬する必要はない。治療してもコントロール不良な重大な医学的、精神的又は外科的症状があり、それが治験完遂の妨げになるおそれがある患者妊娠している患者・ルタテラ静注は、1バイアル25mL中に、有効成分として、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)(検定日時)7.4GBq、添加剤として、ゲンチジン酸16mg、アスコルビン酸(EP)70mg、ジエチレントリアミン五酢酸1.3mg、酢酸12mg、酢酸ナトリウム17mg、水酸化ナトリウム16mg、生理食塩液(FFTC)19mLを含有する。承認された用法及び用量は「通常、成人にはルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)として1回7.4GBqを30分かけて8週間間隔で最大4回まで点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。」である。注意:本剤の効能・効果については「V.1.効能又は効果」の項、用法・用量については「V.3.用法及び用量」の項、組成については「IV.2.製剤の組成」の項参照。13V.治療に関する項目試験方法初回投与(第1コース)としてルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)1.85GBqを10分間かけて点滴静脈内投与した(リシン/アルギニン含有輸液併用なし)。初回投与後6~9週間に第2コースとして、リシン/アルギニン含有輸液(1000mLを4時間かけて点滴静脈内投与)の投与開始30分後にルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)1.85GBqを10分間かけて点滴静脈内投与した。その後、リシン/アルギニン含有輸液併用下で、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)を最大累積投与量27.8GBqまで投与した。なお、リシン/アルギニン含有輸液の投与開始前に制吐剤を静脈内投与した。評価項目〈薬物動態〉リシン/アルギニン含有輸液併用の有無による血漿中放射能分布、腎臓への放射能分布、尿中放射能排泄〈被曝線量〉リシン/アルギニン含有輸液併用の有無による腎臓の吸収線量〈安全性〉有害事象(悪心、嘔吐、疼痛、脱毛、下痢、潮紅、口内炎、手足症候群、倦怠感の9事象を特定の有害事象と定義し、症状の有無を収集)、重篤な有害事象、臨床検査及び身体所見注)サブスタディとしての集計は実施されていないため、ErasmusMC試験9)のSAF及び全オランダ人の安全性評価を記載する。解析計画・Kolmogorov-Smirnovの正規性の検定により、正規分布が判明した場合には平均値及び標準偏差で示し、それ以外は中央値及び範囲(最小~最大)で示した。・安全性は、ErasmusMC試験においてルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)を少なくとも1回投与された被験者をSAF(n=1214)とし、そのうち全オランダ人(n=811)についても解析した。a)リシン塩酸塩25g及びアルギニン塩酸塩25gのみを塩化ナトリウムを含む溶液1000mLに溶解したアミノ酸輸液SAF:安全性解析対象集団■薬物動態・被曝線量i)薬物動態評価項目:リシン/アルギニン含有輸液併用の有無による血漿中放射能分布、腎臓への放射能分布、尿中放射能排泄・血漿中放射能分布同一被験者において、リシン/アルギニン含有輸液非併用下での血漿中のルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の分布は、初期相(α相)では、投与放射能の75%が消失し、半減期(T)は4.2分であった。その後、中間相(β相)で投与放射能の19%が半減期0.9時間で、終末相(γ相)で投与放射能の5%が半減期8時間で消失した。一方、リシン/アルギニン含有輸液併用下では、α相で投与放射能の78%が半減期5.8分で、β相では投与放射能の16%が半減期2.7時間で、γ相では投与放射能の0.8%が半減期55時間で消失した。以上より、リシン/アルギニン含有輸液併用によって、中間相と終末相で半減期が長くなったが、投与放射能の大部分が消失する初期相のクリアランスには影響はなかった。・腎臓への放射能分布同一被験者において、リシン/アルギニン含有輸液非併用下での腎臓へのルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の分布は、α相で投与放射能の45%が半減期49分で、β相では投与放射能の8%が半減期7.5時間で、γ相では3.5%が半減期146時間で消失した。一方、リシン/アルギニン含有輸液併用下では、α相で投与放射能の31%が半減期26分で、β相では投与放射能の13%が半減期2.7時間で、γ相では2.9%が半減期131時間で消失した。以上より、リシン/アルギニン含有輸液併用によって、腎臓に集積する放射能が減少し、腎臓からの消失も早くなった。腎臓での平均滞留時間は26%(範囲:3%~42%)短縮された。・尿中放射能排泄ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)は主に腎排泄され、投与後48時間以内に尿中へ投与放射能の70%~80%が排泄された。また、同一被験者において、リシン/アルギニン含有輸液非併用下では、α相で投与放射能の31%が半減期50分で、β相では投与放射能の62%が半減期7.5時間で、γ相では9%が半減期150時間で消失した。一方、リシン/アルギニン含有輸液併用下では、α相で投与放射能の45%が半減期89分で、β相では投与放射能の53%が半減期51時間で消失した。以上より、リシン/アルギニン含有輸液併用によって、腎臓の放射能滞留時間の短縮と合致して、尿中排泄が早くなった。14V.治療に関する項目リシン/アルギニン含有輸液非併用・併用による腎臓における放射能の集積と消失平均値±標準偏差a)画像データが利用できなかったため、リシン/アルギニン含有輸液併用下の対象は4例となった。ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の血漿、腎臓、及び尿中クリアランス血漿腎臓尿リシン/アルギニン含有輸液非併用下(n=5)併用下(n=4)非併用下(n=5)併用下(n=4)%IAα75±278±445±131±1Tα(min)4.2±0.15.8±0.349±126±250.0±0.489.0±2.0%IAβ19.1±0.516.0±0.48.0±0.213±162.4±0.252.6±0.3Tβ(h)0.88±0.022.72±0.047.5±0.22.7±0.17.5±0.151.2±0.6%IAγ5.03±0.060.80±0.013.53±0.012.87±0.029.2±0.1NATγ(h)7.95±0.0355.1±0.3146±0.4131±1150±8NA非併用下(n=4)30.5±0.2併用下(n=3)45.4±0.3平均値±標準偏差、NA:該当しない%IA:初期相(α)、中間相(β)、終末相(γ)において血漿又は腎臓から消失した、あるいは尿中に排泄された放射能の投与放射能に対する割合T:初期相(α)、中間相(β)、終末相(γ)における消失半減期ii)被曝線量評価項目:リシン/アルギニン含有輸液併用の有無による腎臓の吸収線量腎臓の吸収線量に対するリシン/アルギニン含有輸液の併用が及ぼす影響を検討した結果、リシン/アルギニン含有輸液の併用投与により、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の腎臓の推定吸収線量(MIRD法)は平均47%(範囲:34%~59%)減少した。15V.治療に関する項目■安全性i)SAF、n=1214・重篤な有害事象重篤な有害事象は、治験治療下で1214例中626例(51.6%)に認められた。発現頻度が1%以上の重篤な有害事象は、汎血球減少症a)97例(8.0%)、下痢57例(4.7%)、死亡55例(4.5%)、腹痛54例(4.4%)、貧血49例(4.0%)、嘔吐46例(3.8%)、発熱40例(3.3%)、悪心39例(3.2%)、血小板減少症37例(3.0%)、脱水31例(2.6%)、倦怠感30例(2.5%)、呼吸困難28例(2.3%)、便秘26例(2.1%)、肺炎25例(2.1%)、痛み、胆嚢摘出術各20例(1.6%)、腹水、腹腔ドレナージ各19例(1.6%)、骨髄異形成症候群17例(1.4%)、輸血15例(1.2%)、腸閉塞、低血圧各14例(1.2%)、高カルシウム血症、体重減少、ステント留置、上腹部痛各13例(1.1%)、イレウス、心不全、腎不全、中枢神経系への転移各12例(1.0%)であった。本試験は、治験の中止を伴う有害事象は評価されなかった。・死亡例本試験において、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)最終投与後30日以内に死亡した被験者は22例(1.8%)であったが、いずれも治験治療との因果関係なしと判定された。a)汎血球減少症は、血小板数、赤血球数及び白血球数が同時に減少した場合に分類し、ヘモグロビン、白血球数及び血小板数のうち、1つでもGrade3又は4と判定された場合、治験治療下での重篤な有害事象/副作用と判定した。※解析計画はSAF全体の解析であり、有害事象の発現例数及び発現率を記載すべきであるが、本試験においては該当データがない。ただし、海外では、SAFの重篤な有害事象、死亡例のデータで承認されており、本邦の承認審査においても上記のデータで評価されている。ii)特定の有害事象(9事象)の症状の有無(オランダ人、n=811)オランダ人の被験者(n=811)において特定の有害事象として定義した9事象(悪心、嘔吐、疼痛、脱毛、下痢、潮紅、口内炎、手足症候群、倦怠感)のうち、第1コース終了後に発現頻度が最も高かった事象は脱毛であった。脱毛の発現頻度は、ベースラインでは410例中37例(9.0%)、第1コース終了後には805例中298例(37.0%)、第2コース終了後には745例中278例(37.3%)、第3コース終了後には683例中250例(36.6%)、第4コース終了後には548例中128例(23.4%)に認められた。悪心及び嘔吐については、第1コース終了後が最も高頻度であり、それぞれ805例中176例(21.9%)と25例(3.1%)、第4コース終了後では548例中73例(13.3%)と17例(3.1%)に認められた。安全性解析対象例数410なし314(76.6)あり96(23.4)805316(39.3)78(9.7)381(47.3)54(6.7)435(54.0)298(37.0)358(44.5)5(0.6)255(31.7)137(17.0)223(27.7)166(20.6)329(40.9)745310(41.6)59(7.9)359(48.2)39(5.2)412(55.3)278(37.3)345(46.3)1(0.1)263(35.3)106(14.2)220(29.5)146(19.6)297(39.9)683266(38.9)55(8.1)328(48.0)31(4.5)366(53.6)250(36.6)308(45.1)2(0.3)232(34.0)93(13.6)220(32.2)101(14.8)259(37.9)548154(28.1)36(6.6)275(50.2)30(5.5)290(52.9)128(23.4)186(33.9)0122(22.3)66(12.0)123(22.4)67(12.2)218(39.8)潮紅投与後いずれかの時点下痢投与後なし2(0.5)024時間以内投与後いずれ脱毛手足投与後いずれ症候群かの時点投与後いずれかの時点投与後いずれ倦怠感かの時点ありなし368(89.8)あり37(9.0)なし368(89.8)あり6(1.5)なし262(63.9)あり147(35.9)なし157(38.3)あり250(61.0)かの時点投与後なし2(0.5)特定の有害事象(9事象)の症状の有無(オランダ人)治療期間ベースライン第1コース第2コース第3コース第4コース発現の有無16V.治療に関する項目24時間以内投与後いずれかの時点悪心投与後24時間以内投与後いずれかの時点疼痛投与後24時間以内投与後いずれかの時点投与後いずれかの時点嘔吐投与後24時間以内あり0なし354(86.3)あり51(12.4)なし2(0.5)あり0なし232(56.6)あり175(42.7)なし2(0.5)あり0なし371(90.5)あり3(0.7)なし397(96.8)あり9(2.2)なし2(0.5)あり0106(13.2)585(72.7)176(21.9)360(44.7)75(9.3)576(71.6)185(23.0)330(41.0)105(13.0)361(44.8)1(0.1)693(86.1)70(8.7)410(50.9)25(3.1)101(13.6)580(77.9)131(17.6)323(43.4)74(9.9)580(77.9)130(17.4)315(42.3)83(11.1)345(46.3)1(0.1)674(90.5)37(5.0)384(51.5)14(1.9)98(14.3)525(76.9)119(17.4)256(37.5)103(15.1)524(76.7)120(17.6)295(43.2)64(9.4)310(45.4)0621(90.9)23(3.4)340(49.8)19(2.8)86(15.7)356(65.0)73(13.3)222(40.5)83(15.1)345(63.0)83(15.1)249(45.4)56(10.2)186(33.9)0408(74.5)22(4.0)288(52.6)17(3.1)n(%)口内炎発現の有無治療期間ベースライン第1コース第2コース第3コース第4コース17V.治療に関する項目2ソマトスタチン受容体陽性の切除不能又は遠隔転移を有する膵、消化管又は肺神経内分泌腫瘍患者を対象とし7)た国内第I相試験(P-1515-11試験)ソマトスタチン受容体(SSTR)陽性の切除不能又は遠隔転移を有する膵、消化管又は肺神経目的内分泌腫瘍(NET)患者を対象に、本剤併用下でルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)によるペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)を実施した時の忍容性、安全性を評価する。試験デザイン単施設、非盲検、非対照試験対象SSTR陽性の切除不能又は遠隔転移を有する膵、消化管又は肺NET患者6例主な登録基準1)病理組織学的に、膵、消化管又は肺NETと診断されている患者2)Ki-67index≦20%の患者3)転移性又は局所進行性で、根治切除不能な患者4)標準的な治療法で効果がなかった、又は他に適切な治療法がない患者5)登録前12ヵ月以内に腫瘍の増悪が認められている患者6)RECIST規準に則った測定可能病変を1つ以上有する患者7)登録前4ヵ月以内に実施されたインジウムペンテトレオチド(111In)シンチグラフィにより、登録前28日以内のCT(又はMRI)画像で確認された全標的病変でSSTRの存在が確認されている患者8)全標的病変へのインジウムペンテトレオチド(111In)の集積が全身プラナー画像(24時間後像)で正常肝実質以上の患者9)以下の基準を満たし、十分な臓器機能を有する患者・ヘモグロビン:≧8.0g/dL・白血球数:≧2000/μL・血小板数:≧7.5×104/μL・血清クレアチニン:≦1.7mg/dL・クレアチニンクリアランス:Cockcroft-Gault式による推算値が≧50mL/min(又は、実測値が≧50mL/min)・総ビリルビン:≦3×基準値上限・血清アルブミン:>3.0g/dL(≦3.0g/dLであっても、プロトロンビン時間が基準値内の場合は適合とする)10)ECOGPerformanceStatusが0又は1の患者主な除外基準1)低分化型NET、神経内分泌癌、小細胞癌、大細胞神経内分泌癌と診断されている患者2)登録前8週以内に、エベロリムス、スニチニブリンゴ酸塩、ストレプトゾシン又はその他の抗悪性腫瘍剤による全身薬物療法を受けている患者(ソマトスタチンアナログを除く)3)登録前12週以内に、手術療法、ラジオ波焼灼療法、(化学)塞栓療法、放射線塞栓療法を受けている患者4)PRRTを一度でも受けている患者5)骨髄の25%以上に及ぶ外照射治療を受けている患者6)徐放性オクトレオチド(30mg/回)の投与が困難と思われる患者7)ソマトスタチンアナログ製剤による治療を現在受けている場合、以下の期間、休薬が困難と思われる患者・短時間作用型ソマトスタチンアナログ製剤:ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の各投与前24時間・長時間作用型ソマトスタチンアナログ製剤(徐放性オクトレオチド等):ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の各投与前6週間(休薬の間、短時間作用型製剤に切り替えてもよい)8)既知の脳転移がある患者9)妊娠中又は授乳中の患者10)妊娠する可能性がある女性患者又は妊娠する可能性がある女性パートナーがいる男性患者で、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)最終投与後6ヵ月まで避妊することに合意できない患者11)コントロール不良の心疾患(NYHA心機能分類II度以上)を有する患者12)コントロール不良の糖尿病(HbA1c7.4%(NGSP国際標準値)以上)を有する患者13)非黒色腫皮膚がん及び子宮頸部上皮内を除く既知の悪性腫瘍がある患者14)造影剤アレルギー、腎機能障害等により、造影CTが受けられない患者。ただし、単純CT又は単純MRIで適格性を確認できる場合は除外対象としない。15)突発性の尿失禁が起こり得る患者・徐放性オクトレオチド酢酸塩の承認された効能又は効果は、「消化管神経内分泌腫瘍」である。18V.治療に関する項目試験方法・本剤(1000mLを4時間かけて点滴静脈内投与)※1の投与開始30分後に、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)7.4GBqを約30分かけて点滴静脈内投与し、これを1コースとして、8(±1)週間間隔※2で最大4コースの投与を行った。※1:本剤の投与開始前に制吐剤を静脈内投与(ボーラス)した。※2:用量調整毒性(p.23参照)等の回復のために、第1~3コースは最大16週まで延長可とした。・ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の各投与翌日に徐放性オクトレオチド酢酸塩製剤(以下、徐放性オクトレオチド)30mgを殿部筋肉内投与した※3。※3:オクトレオチド製剤又はランレオチド製剤の併用投与は、長時間作用型徐放性オクトレオチド製剤又はランレオチド製剤はルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)投与の6週間前から投与日まで、短時間作用型オクトレオチド製剤はルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)投与の24時間前から4時間後まで避けることとした。・第1コースの治験薬投与後、用量制限毒性(DLT)が発現することなくDLT観察期間(第1コースDay56まで)を終了し、かつ適格基準を満たした場合に第2コース以降の治療を開始した。・追跡調査期間は、治験薬最終投与後24週(最終コースDay169)までとした。評価項目〈忍容性〉DLT〈安全性〉有害事象、臨床検査等用量制限毒性(DLT)の定義:治験責任医師又は治験分担医師により治験薬との因果関係が「関連あり」と判断された有害事象のうち、以下に挙げる事象をDLTと定義した。・発熱(>38.3°C)を伴うGrade4以上の好中球数減少・輸血を要する貧血・Grade3以上の血小板数減少のうち、輸血を要するもの・Grade4の血小板数減少のうち、支持療法を行っても7日以上持続するもの・Grade3又は4の血清クレアチニン増加のうち、ベースラインからの変動率が>40%のクレアチニンクリアランス減少を伴うもの・Grade3又は4の非血液毒性のうち、以下の基準のいずれかに該当するもの1ベースラインから2段階以上のGrade上昇を伴うGrade3又は4の血清肝酵素(ALT(GPT)、AST(GOT)、ALP、γ-GTP)の異常21に該当しないGrade3又は4の非血液毒性のうち、支持療法を行っても14日以上持続するものまた、DLT観察期間中(第1コースDay1~Day56)にDLTは発現しなかったものの、用量調整毒性が回復しなかったために第1コースのルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)投与後16週以内に第2コースのルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)投与が行えず、以降の治験薬投与が中止された(治験治療が中止された)被験者は、DLTが発現したものとみなすこととした。・DLTは、種類、重症度及び発現率について集計した。解析計画ECOG:EasternCooperativeOncologyGroup、RECIST規準Ver.1.1:固形がんの効果判定規準第1.1版(Response・安全性は治験薬が投与された被験者をSAFとして解析した。EvaluationCriteriainSolidTumoursversion1.1)、SAF:安全性解析対象集団19V.治療に関する項目■患者背景(FAS)患者特性n=6患者特性n=661.5±7.4あり6リンパ節1肝臓6男性3転移a)骨1年齢(歳)<65歳4≧65歳2性別女性3BMI(kg/m2)22.7±3.5膵体部1膵尾部1その他1ECOGPerformanceStatus-06膵NET3あり6NETタイプ消化管NET3肺NET0前治療a)初回のNET診断から登録までの期間(日)1343(117,4718)手術5化学療法2免疫療法0放射線療法0その他6初回の転移診断から登録までの期間(日)1175(177,3257)年齢(カテゴリー別を除く)及びBMIは平均値±標準偏差、初回のNET診断/転移診断から登録までの期間は中央値(最小値,最大値)、その他は例数で示した。a)複数回答FAS:最大の解析対象集団、BMI:体格指数■忍容性用量制限毒性本剤併用下でルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)を単回投与した時、いずれの被験者も用量制限毒性(DLT)観察期間中にDLTの発現は認められず、「忍容性あり」と評価された。■安全性ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)を最大4回投与した時、治験薬が関連すると判定された副作用(ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)及び不明を含む)は6例中6例に認められたが、本剤に関連すると判定された副作用は認められなかった。本試験において、死亡、重篤及び治験の中止に至った有害事象は認められなかった。器官別大分類(SOC)基本語(PT)すべての副作用血液およびリンパ系障害白血球減少症リンパ球減少症血小板減少症胃腸障害腹部膨満下痢悪心一般・全身障害および投与部位の状態胸部不快感倦怠感発熱副作用一覧a)(SAF)安全性解析対象例数:6例関連する可能性のある薬剤:nルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)本剤不明b)50630020030020030310100220320300120200120V.治療に関する項目器官別大分類(SOC)基本語(PT)感染症および寄生虫症口腔ヘルペス安全性解析対象例数:6例関連する可能性のある薬剤:nルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)本剤不明b)001001102001001臨床検査アラニンアミノトランスフェラーゼ増加アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加血中クレアチンホスホキナーゼ増加0血中クレアチニン増加1γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加0ヘモグロビン減少1代謝および栄養障害10100010004食欲減退神経系障害浮動性めまい味覚不全味覚障害皮膚および皮下組織障害脱毛症104102001001100301301MedDRA/Jver.23.0a)副作用は、有害事象の発生と治験薬との因果関係について、以下の根拠に基づいて判定した。・時間的関連性がある・治験薬投与中止による消失・治験薬投与再開による再発・正確な既往歴の裏づけから説明可能・他に説明できる原因がない・その他、治験責任医師又は治験分担医師による判断b)関連すると思われる治験薬(本剤、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)が判断できない場合、「不明」と判定した。21V.治療に関する項目3ソマトスタチン受容体陽性の切除不能又は遠隔転移を有する膵、消化管又は肺神経内分泌腫瘍患者を対象とし8)た国内第I/II相試験(P-1515-12試験)試験デザイン多施設共同(コホート1は単施設)、非盲検、非対照試験目的ソマトスタチン受容体(SSTR)陽性の切除不能又は遠隔転移を有する膵、消化管又は肺神経内分泌腫瘍(NET)患者を対象に、本剤併用下でルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)によるペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)を実施した時の被曝線量及び安全性等を評価する。対象SSTR陽性の切除不能又は遠隔転移を有する膵、消化管又は肺NET患者15例・被曝線量評価:中腸NET患者3例(コホート1)・安全性評価:膵、消化管又は肺NET患者15例(コホート1+2+3)(国内第I/II相試験(全体)では、対象のSSTR陽性の切除不能又は遠隔転移を有する膵、消化管又は肺NET患者15例を3つのコホートに分け、それぞれコホート1及び2に中腸NET(空腸、回腸、虫垂又は右側結腸原発のNET)、コホート3に膵、消化管(中腸NETを除く)又は肺NETを組み入れて実施した。)主な登録基準1)2)3)4)5)6)7)8)9)病理組織学的に、以下と診断されている患者・コホート1、コホート2:中腸NET(空腸、回腸、虫垂又は右側結腸原発のNET)・コホート3:膵、消化管(中腸NETを除く)又は肺NETKi-67index≦20%の患者転移性又は局所進行性で、根治切除不能な患者標準的な治療法で効果がなかった、又は他に適切な治療法がない患者登録前12ヵ月以内に腫瘍の増悪が認められている患者RECIST規準に則った測定可能病変を1つ以上有する患者登録前4ヵ月以内に実施されたインジウムペンテトレオチド(111In)シンチグラフィにより、登録前28日以内のCT(又はMRI)画像で確認された全標的病変でSSTRの存在が確認されている患者全標的病変へのインジウムペンテトレオチド(111In)の集積が全身プラナー画像(24時間後像)で正常肝実質以上の患者以下の基準を満たし、十分な臓器機能を有する患者・ヘモグロビン:≧8.0g/dL・白血球数:≧2000/μL・血小板数:≧7.5×104/μL・血清クレアチニン:≦1.7mg/dL・クレアチニンクリアランス:Cockcroft-Gault式による推算値が≧50mL/min(又は、実測値が≧50mL/min)・総ビリルビン:≦3×基準値上限・血清アルブミン:>3.0g/dL(≦3.0g/dLであっても、プロトロンビン時間が基準値内の場合は適合とする)10)ECOGPerformanceStatusが0又は1の患者主な除外基準1)低分化型NET、神経内分泌癌、小細胞癌、大細胞神経内分泌癌と診断されている患者2)登録前8週以内に、エベロリムス、スニチニブリンゴ酸塩、ストレプトゾシン又はその他の抗悪性腫瘍剤による全身薬物療法を受けている患者(ソマトスタチンアナログを除く)3)登録前12週以内に、手術療法、ラジオ波焼灼療法、(化学)塞栓療法、放射線塞栓療法を受けている患者4)PRRTを一度でも受けている患者5)骨髄の25%以上に及ぶ外照射治療を受けている患者6)《中腸NET患者(コホート1、コホート2)のみ》徐放性オクトレオチド(30mg/回)の投与が困難と思われる患者7)ソマトスタチンアナログ製剤による治療を現在受けている場合、以下の期間、休薬が困難と思われる患者・短時間作用型ソマトスタチンアナログ製剤:ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の各投与前24時間・長時間作用型ソマトスタチンアナログ製剤(徐放性オクトレオチド、ランレオチド酢酸塩等):ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の各投与前6週間(休薬の間、短時間作用型製剤に切り替えてもよい)。8)既知の脳転移がある患者9)妊娠中又は授乳中の患者22V.治療に関する項目主な除外基準10)妊娠する可能性がある女性患者又は妊娠する可能性がある女性パートナーがいる男性患者で、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)最終投与後6ヵ月まで避妊することに合意できない。11)コントロール不良の心疾患(NYHA心機能分類II度以上)を有する患者12)コントロール不良の糖尿病(HbA1c7.4%(NGSP国際標準値)以上)を有する患者13)非黒色腫皮膚がん及び子宮頸部上皮内を除く既知の悪性腫瘍がある患者14)造影剤アレルギー、腎機能障害等により、造影CTが受けられない患者。ただし、単純CT又は単純MRIで適格性を確認できる場合は除外対象としない。15)突発性の尿失禁が起こり得る患者試験方法・本剤(1000mLを4時間かけて点滴静脈内投与)※1の投与開始30分後にルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)7.4GBqを約30分かけて点滴静脈内投与し、これを1コースとして、8(±1)週間間隔※2で最大4コースの投与を行った。※1:本剤の投与開始前に制吐剤を静脈内投与(ボーラス)した。※2:用量調整毒性等の回復のために、第1~3コースは最大16週まで延長可とした。・中腸NET患者には、徐放性オクトレオチド酢酸塩製剤(以下、徐放性オクトレオチド)30mgをルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の各投与翌日、及び最終投与翌日以降は28(±7)日間間隔で、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)初回投与後60週まで殿部筋肉内投与した※3。※3:オクトレオチド製剤又はランレオチド製剤の併用投与は、長時間作用型徐放性オクトレオチド製剤又はランレオチド製剤はルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)投与の6週間前から投与日まで、短時間作用型オクトレオチド製剤はルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)投与の24時間前から4時間後まで避けることとした。・コホート1では、初回投与時に薬物動態及び被曝線量の評価を実施した。・有効性評価は初回投与後60週までとし、安全性評価のための追跡調査期間は、治験薬最終投与後24週(最終コースDay169)までとした。評価項目〈被曝線量〉主要臓器・組織の吸収線量、腎臓の生物学的実効線量等〈安全性〉有害事象、臨床検査等用量調整毒性の定義:・ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)との因果関係が「関係あり」と判断される以下の有害事象–Grade2以上の血小板数減少–Grade3又は4の血液毒性(ただし、リンパ球減少症を除く)–推算クレアチニンクリアランス<40mL/min–ベースラインからの変動率が>40%のクレアチニンクリアランス減少を伴う>40%の血清クレアチニン増加–Grade3又は4のその他の有害事象・ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)との因果関係はないが、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の標準量(7.4GBq)の投与が被験者にとって安全上のリスクとなり得ると治験責任医師又は治験分担医師により判断される腎、肝又は血液毒性。なお、リンパ球減少症及び血清肝酵素(ALT(GPT)、AST(GOT)、ALP、γ-GTP)の増加は、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の投与が臨床症状の悪化を招くおそれがあると治験責任医師又は治験分担医師により判断されない限り、用量調整毒性とはみなさないこととした。・主要臓器・組織の吸収線量、腎臓の生物学的実効線量について、記述統計量を算出した。解析計画・安全性は治験薬が投与された被験者をSAFとして解析した。・試験期間にデータロックポイント(DLP)を定めて、DLP時点のものを解析した。ECOG:EasternCooperativeOncologyGroup、RECIST規準Ver.1.1:固形がんの効果判定規準第1.1版(ResponseEvaluationCriteriainSolidTumoursversion1.1)、SAF:安全性解析対象集団23V.治療に関する項目■被曝線量被曝線量評価項目:主要臓器・組織の吸収線量、腎臓の生物学的実効線量患者背景(コホート1:中腸NET)患者特性n=3男性2転移a)女性1患者特性n=3あり3リンパ節2肝臓3骨0直腸1肺、気管支0その他0あり3手術3化学療法3免疫療法0放射線療法0その他3年齢(歳)<65歳2≧65歳152.0±15.9性別BMI(kg/m2)22.0±3.131108(438,1212)1108(438,1212)ECOGPerformanceStatus-0初回のNET診断から登録までの期間(日)初回の転移診断から登録までの期間(日)前治療a)年齢(カテゴリー別を除く)及びBMIは平均値±標準偏差、初回のNET診断/転移診断から登録までの期間は中央値(最小値,最大値)、その他は例数で示した。a)複数回答BMI:体格指数腎臓及び骨髄の29.6GBq(4コースの累積投与量)あたりの推定吸収線量(平均値±標準偏差)は、20.7±5.29Gy及び0.631±0.103Gyであった。また、腎臓の生物学的実効線量(平均値±標準偏差)は20.9±5.35Gyであった。なお、最小耐容線量(TD5/5:5年間で5%に副作用を生じる線量)及び最大耐容線量(TD50/5:5年間で50%に副作用を生じる線量)は、腎臓で23Gy及び28Gy、骨髄で2.0Gy及び4.5Gyとされる4,5)。腎臓及び骨髄における被曝線量(コホート1:中腸NET)単位放射能あたりの吸収線量(mGy/MBq)7.4GBq(単回投与)あたりの吸収線量(Gy)29.6GBq(4回投与)あたりの吸収線量(Gy)単位放射能あたりの生物学的実効線量(mGy/MBq)7.4GBq(単回投与)あたりの生物学的実効線量(Gy)29.6GBq(4回投与)あたりの生物学的実効線量(Gy)上段:平均値±標準偏差、下段:中央値(範囲)腎臓(n=3)0.698±0.1790.676(0.532~0.887)5.17±1.325.00(3.94~6.56)20.7±5.2920.0(15.7~26.3)0.707±0.1810.686(0.538~0.898)5.24±1.345.08(3.98~6.65)20.9±5.3520.3(15.9~26.6)骨髄(n=3)0.0213±0.003470.0203(0.0185~0.0252)0.158±0.02570.150(0.137~0.186)0.631±0.1030.601(0.548~0.746)—24V.治療に関する項目■安全性[DLP時点]患者背景(コホート1+2+3:膵、消化管又は肺NET)患者特性n=1552.7±14.0患者特性n=15あり15リンパ節8肝臓14骨4直腸1肺、気管支2その他2年齢(歳)<65歳10≧65歳5性別男性6転移c)女性9BMI(kg/m2)21.6±3.0ECOGPerformanceStatus-015膵NET8あり15NETタイプa)中腸NET5肺NET2前治療c)初回のNET診断から登録までの期間(日)1108(219,4974)初回の転移診断から登録までの期間(日)891(219,4999)手術10化学療法11免疫療法2放射線療法1その他15b)年齢(カテゴリー別を除く)及びBMIは平均値±標準偏差、初回のNET診断/転移診断から登録までの期間は中央値(最小値,最大値)、その他は例数で示した。a)中腸NET以外の消化管NET患者の組み入れはなかった。b)n=14c)複数回答DLP:データロックポイント治験薬に関連すると判定された副作用(本剤、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)及び不明を含む)は、15例中15例に認められた。・主な副作用主な副作用は、悪心11例(73.3%)、リンパ球数減少10例(66.7%)、食欲減退7例(46.7%)、倦怠感及び味覚障害各4例(26.7%)、嘔吐及び脱毛症各3例(20.0%)、下痢、腹痛、頭痛、白血球減少症及びアシドーシス各2例(13.3%)であった。本剤に関連すると判定された副作用は4例(26.7%)に認められ、内訳は悪心2例(13.3%)、注入部位血管外漏出、頻尿、紅斑各1例(6.7%)であった。・重篤な有害事象インフルエンザ(Grade2)及び小腸閉塞(Grade3)が各1例(6.7%)認められ、いずれも治験薬との因果関係なしと判定された。・治験の中止に至った有害事象治験の中止に至った有害事象は認められなかった。・ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の投与量減量に至った有害事象ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の用量調整毒性に該当する有害事象として、血小板数減少(Grade2)が1例(6.7%)認められた。第3コースの治療で事象が認められ、第4コースの投与は延期のうえ、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)を減量(半量)して行った。・死亡例本試験において死亡例は認められなかった。25V.治療に関する項目副作用一覧a)(SAF)器官別大分類(SOC)基本語(PT)すべての副作用血液およびリンパ系障害貧血白血球減少症リンパ球減少症眼障害結膜出血眼脂胃腸障害腹痛便秘下痢おくび悪心嘔吐軟便一般・全身障害および投与部位の状態胸部不快感倦怠感発熱口渇注入部位血管外漏出臨床検査アラニンアミノトランスフェラーゼ増加アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加γ-グルタミルトランスフェラーゼ増加リンパ球数減少血小板数減少白血球数減少血中アルカリホスファターゼ増加代謝および栄養障害アシドーシス低血糖食欲減退筋骨格系および結合組織障害四肢痛神経系障害頭痛嗅覚錯誤味覚障害精神障害不眠症安全性解析対象例数:15例関連する可能性のある薬剤:n(%)ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)本剤不明b)全体n(%)15(100)4(26.7)1(6.7)2(13.3)1(6.7)2(13.3)1(6.7)1(6.7)11(73.3)2(13.3)1(6.7)2(13.3)1(6.7)11(73.3)3(20.0)1(6.7)6(40.0)1(6.7)4(26.7)1(6.7)1(6.7)1(6.7)11(73.3)1(6.7)1(6.7)1(6.7)10(66.7)1(6.7)1(6.7)1(6.7)9(60.0)2(13.3)1(6.7)7(46.7)1(6.7)1(6.7)5(33.3)2(13.3)1(6.7)4(26.7)1(6.7)1(6.7)8(53.3)3(20.0)02(13.3)1(6.7)1(6.7)1(6.7)03(20.0)00003(20.0)1(6.7)02(13.3)01(6.7)1(6.7)007(46.7)1(6.7)1(6.7)1(6.7)6(40.0)1(6.7)01(6.7)2(13.3)002(13.3)001(6.7)001(6.7)004(26.7)00000002(13.3)00002(13.3)001(6.7)00001(6.7)0000000000000000000013(86.7)1(6.7)1(6.7)001(6.7)01(6.7)8(53.3)2(13.3)1(6.7)2(13.3)1(6.7)7(46.7)2(13.3)1(6.7)4(26.7)1(6.7)4(26.7)01(6.7)05(33.3)0004(26.7)01(6.7)08(53.3)2(13.3)1(6.7)6(40.0)1(6.7)1(6.7)4(26.7)2(13.3)1(6.7)3(20.0)1(6.7)1(6.7)26V.治療に関する項目器官別大分類(SOC)基本語(PT)腎および尿路障害頻尿呼吸器、胸郭および縦隔障害咳嗽皮膚および皮下組織障害脱毛症紅斑蕁麻疹安全性解析対象例数:15例関連する可能性のある薬剤:n(%)ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)本剤不明b)全体n(%)1(6.7)01(6.7)01(6.7)1(6.7)1(6.7)1(6.7)1(6.7)3(20.0)2(13.3)01(6.7)1(6.7)1(6.7)4(26.7)3(20.0)1(6.7)1(6.7)1(6.7)00001(6.7)1(6.7)001(6.7)01(6.7)0MedDRA/Jver.23.0a)副作用は、有害事象の発生と治験薬との因果関係について、以下の根拠に基づいて判定した。・時間的関連性がある・治験薬投与中止による消失・治験薬投与再開による再発・正確な既往歴の裏づけから説明可能・他に説明できる原因がない・その他、治験責任医師又は治験分担医師による判断b)関連すると思われる治験薬(本剤、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)が判断できない場合、「不明」と判定した。2)安全性試験該当資料なし(5)患者・病態別試験該当資料なし(6)治療的使用1)使用成績調査(一般使用成績調査,特定使用成績調査,使用成績比較調査),製造販売後データベース調査,製造販売後臨床試験の内容該当しない2)承認条件として実施予定の内容又は実施した調査・試験の概要該当しない(7)その他該当資料なし27VI.薬効薬理に関する項目VI.薬効薬理に関する項目1.薬理学的に関連ある化合物又は化合物群該当しない2.薬理作用(1)作用部位・作用機序10-13)本剤の有効成分であるL-リシン塩酸塩及びL-アルギニン塩酸塩は、天然に存在する生体分子であり、正電荷アミノ酸である。ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の一部であるソマトスタチンアナログは正電荷ペプチド分子であり、体内動態は腎臓の糸球体で濾過された後に一部が近位尿細管で再吸収・保持されるため、腎臓の被曝が増大し、腎障害が発現する懸念がある。本剤併用下でルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)を投与することにより、近位尿細管において再吸収を競合阻害し、尿中への排泄を促進するため、腎臓の被曝が低減する。近位尿細管におけるルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の再吸収と正電荷アミノ酸による競合的阻害作用ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の再吸収の大部分は、腎皮質の近位尿細管細胞上に発現するメガリン/キュビリン複合体の受容体調節エンドサイトーシスを介して細胞内へ取り込まれた後、リソソーム内に移動し、腎臓に滞留する11,12)。ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の一部であるソマトスタチンアナログは、リシン残基を有する正電荷ペプチドであり、メガリンの結合ドメインの少なくとも一つが負電荷を有していることから、このドメインが再吸収に関与すると考えられている。一方で、正電荷アミノ酸のリシン及びアルギニンは、同様の機序でルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)と競合して近位尿細管における再吸収を阻害し、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)の排泄を促進する10,13)。28VI.薬効薬理に関する項目(2)薬効を裏付ける試験成績本剤の有効成分であるL-リシン塩酸塩及びL-アルギニン塩酸塩は天然に存在する生体分子であり、一般に安全と認められる(GenerallyRecognizedAsSafe,GRAS)添加剤と判断されているため、本剤に関する非臨床試験は実施していない。そのため各種論文から非臨床試験に該当するデータを要約した。1)腎臓におけるソマトスタチンアナログの取り込み(ラット、マウス)11,12)RI標識ソマトスタチンアナログを静脈内投与したラットの腎臓におけるオートラジオグラフィーでは、RI標識ソマトスタチンアナログの集積は皮質に多く、その集積は不均一であった。一方、髄質外縁には皮質の50%~60%の均一な集積が認められた。また、腎孟や髄質内縁にはRI標識ソマトスタチンアナログの集積は認め11)られなかった。RI標識ソマトスタチンアナログを投与したラットの腎臓におけるオートラジオグラフィーa:インジウムペンテトレオチド(111In)、b:ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)、c:インジウムオキソドトレオチド(111In)、C:皮質、OM:髄質外縁方法:雄ラット(Lewis)にRI標識ソマトスタチンアナログ(インジウムペンテトレオチド(111In)、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)又はインジウムオキソドトレオチド(111In)≧3MBq(ペプチドとして0.5μg)と生理食塩液500μLを陰茎背静脈に投与し、投与後24時間に安楽死させ、オートラジオグラフィーを用いて腎臓の凍結切片における放射性物質の集積を検討した。野生型及びメガリン欠損マウスにおけるRI標識ソマトスタチンアナログの腎臓への集積をSPECTを用いて評価した結果、メガリン欠損マウスにおけるRI標識ソマトスタチンアナログの腎臓への集積は、投与後312)時間及び24時間でそれぞれ野生型マウスの26%~49%、28%~64%まで減少した。野生型及びメガリン欠損マウスにおけるRI標識ソマトスタチンアナログの腎臓への集積ペプチドインジウムペンテト性別野生型マウス(%ID/g±標準偏差)メガリン欠損マウス(%ID/g±標準偏差)比率メガリン欠損/野生型(p値)a)3時間後24時間後雌17±2.42.2±0.25雄22±5.6測定なし3時間後8.5±2.65.7±2.07.6±2.45.9±1.924時間後1.4±0.473時間後0.49(p=0.001)24時間後0.64(p=0.0001)-0.47(p=0.001)0.28(p=0.0003)レオチド(111In)11101雌測定なし0.26(p=0.0003)2.5±0.710.46(p=0.007)0.44±0.200.36(p=0.0001)In-DTPA-D-Phe,Tyr3-Octreotate16±4.65.3±0.97雄16±2.81.6±0.37a)Student’sttest、%ID/g:組織中集積率、-:データなし方法:野生型及びメガリン欠損マウスにRI標識ソマトスタチンアナログ(インジウムペンテトレオチド(111In)、111In-DTPA0-D-Phe1,Tyr3-Octreotate)40MBq(2nmol)を静脈内投与し、投与後3時間及び24時間に腎臓領域に対して24分間のSPECTスキャンを施行し、腎臓における放射性物質の集積を評価した(4~6例/群)。SPECT:単一光子放射断層撮影・オクトレオスキャン(インジウムペンテトレオチド(111In))の効能又は効果は、「神経内分泌腫瘍の診断におけるソマトスタチン受容体シンチグラフィ」である。29VI.薬効薬理に関する項目2)リシンによるソマトスタチンアナログの取り込み阻害作用(ラット)1組織分布に与える影響(ラット)14)ラットにおけるD-リシンの併用が、RI標識ソマトスタチンアナログの組織分布に与える影響を評価した結果、D-リシンの同時投与により、腎臓への取り込みは非投与時(対照群)に比べて、インジウムペンテトレオチド(111In)は45.5%、111In-DTPA0-Tyr3-Octreotideは47.8%、111In-DOTA0-Tyr3-Octreotideは37.3%であった。ラットにおけるD-リシン併用下のRI標識ソマトスタチンアナログの分布組織血液109.3±6.6対照群(D-リシン未投与)に対する割合(%)1111110311103インジウムペンテトレオチド(In)腎臓45.5±2.4*In-DTPA-Tyr-Octreotide89.0±6.247.8±0.9*99.8±2.3102.9±2.6In-DOTA-Tyr-Octreotide100.3±11.337.3±1.6*102.5±11.4115.6±9.4膵臓110.9±9.9副腎107.3±8.2平均値±標準誤差*p<0.01vs対照群(one-wayANOVAfollowedbycomparisonamongclassmeansandStudent’st-test)方法:雄ラット(Wistar)に生理食塩液200μLとRI標識ソマトスタチンアナログ(インジウムペンテトレ1111110311103オチド(In)、In-DTPA-Tyr-Octreotide、In-DOTA-Tyr-Octreotide)3MBq(範囲:1~8MBq、ペプチドとして0.5μg)を陰茎背静脈に投与すると同時にD-リシン塩酸塩400mg/kgを投与し、投与後24時間の腎臓における放射性物質の集積を検討した(各群≧4例)。2腎臓への取り込みに対する影響(ラット)11)ラットを用いてRI標識ソマトスタチンアナログとD-リシン併用の影響を評価した結果、D-リシン400mg/kgを同時投与すると、腎臓におけるインジウムペンテトレオチド(111In)の取り込みが対照群に対して60%に減少した。また、投与後24時間の放射能濃度は、対照群に対して皮質で40%、髄質外縁で31%まで減少した。腎臓におけるD-リシン併用時のRI標識ソマトスタチンアナログの集積平均値±標準偏差、*p<0.05vs対照群、**p<0.001vs対照群:Student’sttest又はone-wayANOVA、%ID/g:組織中集積率、DLU:densitylightunits方法:雄ラット(Lewis)に生理食塩液500μLとインジウムペンテトレオチド(111In)≧3MBq(ペプチドとして0.5μg)をD-リシン400mg/kg併用下又は非併用下(対照群)で陰茎背静脈に投与し、投与後24時間に安楽死させ、γカウンター及びオートラジオグラフィーを用いて、腎臓における集積及び放射能濃度を測定した。30VI.薬効薬理に関する項目3D-リシンの投与経路の影響(ラット)15)雄ラット(Lewis、7~13例/群)を用いて、D-リシンの静脈内投与(400mg/kgを陰茎背静脈に同時投与)又は経口投与(400又は800mg/kgを30~120分前に投与)がインジウムペンテトレオチド(111In)(3MBq;ペプチドとして0.5μg)と腎集積低減効果へ与える影響を評価した。インジウムペンテトレオチド(111In)の腎集積の阻害率(平均値)は、D-リシンの静脈内投与では42.6%であり、経口投与では、400mg/kg(食餌なし)、400mg/kg、800mg/kgを30分前投与においてそれぞれ30.8%、31.2%、39.3%、400mg/kgを60分前投与で41.1%、400mg/kgを120分前投与で35.4%であった。このため、RI標識ソマトスタチンアナログの腎集積低減効果にD-リシンの投与経路の違いは影響しないことが示唆された。4D-リシンによる腎毒性の低減効果(ラット)16)ラット膵臓腺房細胞癌由来細胞株(AR42J)を移植した担癌モデルラット(Lewis、D-リシン0.4mg/g併用3例/群、非併用20例/群)にルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)を185MBq×3回(1週間間隔)で注入し、初回のルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)投与後150日の腎臓の組織切片でダメージをスコア化したところ、スコア(平均値±標準偏差)は、D-リシン非併用群で3.9±0.5、D-リシン0.4mg/g同時併用投与群で3.0±1.0であった。この結果から、D-リシンの同時投与が腎機能のダメージを低減させると考えられた。3)アルギニンによるソマトスタチンアナログの取り込み阻害作用(マウス)17)雌マウス(BALB/c)にRI標識した抗体断片(Fab’)を投与し、L-アルギニン及びL-リシン、D-リシンの腹腔内投与による腎再吸収阻害を評価したところ、いずれも用量依存的に腎再吸収を阻害した。各用量におけるリシン、アルギニンの腎臓の放射能濃度に及ぼす影響方法:99mTc標識NP-4Fab’(マウス抗CEAモノクローナル抗体断片)を雌マウス(BALB/c)の尾静脈に注入(25~40μCi;5~10μg)し、L-及びD-リシン、L-アルギニン(いずれも一塩酸塩)を異なる用量(~3000μg/gを4回)で1時間間隔に腹腔内投与した。(3)作用発現時間・持続時間該当資料なし31VII.薬物動態に関する項目VII.薬物動態に関する項目1.血中濃度の推移(1)治療上有効な血中濃度該当資料なし(2)臨床試験で確認された血中濃度該当資料なし(3)中毒域該当資料なし(4)食事・併用薬の影響該当資料なし2.薬物速度論的パラメータ(1)解析方法該当資料なし(2)吸収速度定数該当資料なし(3)消失速度定数該当資料なし(4)クリアランス該当資料なし(5)分布容積該当資料なし(6)その他該当資料なし3.母集団(ポピュレーション)解析(1)解析方法該当資料なし(2)パラメータ変動要因該当資料なし4.吸収該当資料なし〈参考〉本剤は静脈内投与するため、バイオアベイラビリティは100%である。32VII.薬物動態に関する項目5.分布(1)血液−脳関門通過性該当資料なし(2)血液―胎盤関門通過性該当資料なし(3)乳汁への移行性該当資料なし(4)髄液への移行性該当資料なし(5)その他の組織への移行性該当資料なし(6)血漿蛋白結合率該当資料なし6.代謝(1)代謝部位及び代謝経路該当資料なし(2)代謝に関与する酵素(CYP等)の分子種,寄与率該当資料なし(3)初回通過効果の有無及びその割合該当資料なし(4)代謝物の活性の有無及び活性比,存在比率該当資料なし7.排泄該当資料なし8.トランスポーターに関する情報該当資料なし9.透析等による除去率該当資料なし10.特定の背景を有する患者該当資料なし11.その他該当資料なし33VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目1.警告内容とその理由設定されていない2.禁忌内容とその理由2.禁忌(次の患者には投与しないこと)アミノ酸代謝異常のある患者[投与されたアミノ酸が代謝されず、症状が悪化する可能性がある。](解説)アミノ酸代謝異常のある患者に本剤を投与した場合、アミノ酸代謝が進まないため、本剤に含まれるリシン及びアルギニンが過剰に体内に蓄積し、アミノ酸代謝異常症の症状が悪化する恐れがあるため設定した。3.効能又は効果に関連する注意とその理由設定されていない4.用法及び用量に関連する注意とその理由設定されていない5.重要な基本的注意とその理由設定されていない6.特定の背景を有する患者に関する注意(1)合併症・既往歴等のある患者設定されていない(2)腎機能障害患者設定されていない(3)肝機能障害患者設定されていない(4)生殖能を有する者設定されていない(5)妊婦設定されていない(6)授乳婦設定されていない(7)小児等9.7小児等小児等を対象とした臨床試験は実施していない。(解説)小児等を対象とした臨床試験は実施していないため設定した。34VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目(8)高齢者設定されていない7.相互作用(1)併用禁忌とその理由設定されていない(2)併用注意とその理由設定されていない8.副作用(1)重大な副作用と初期症状設定されていない(2)その他の副作用(解説)国内第I/II相試験(P-1515-12試験)で認められた本剤との因果関係ありと判断された副作用(事象及び発現頻度)を記載した。9.臨床検査結果に及ぼす影響設定されていない10.過量投与設定されていない11.適用上の注意設定されていない11.副作用次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。11.2その他の副作用10%以上過敏症―腎臓―10%未満紅斑頻尿消化器悪心その他――注入部位血管外漏出35VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目12.その他の注意(1)臨床使用に基づく情報(解説)ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)又は177Lu-DOTA0-D-Phe1-Tyr3-Octreotide(国内未承認)によるPRRT実施例において、L-リシン塩酸塩25g、L-アルギニン塩酸塩25gを含むLys-Arg輸液又はL-リシン塩酸塩37.5g、L-アルギニン塩酸塩37.5gを含むLys-Arg輸液の投与により、高カリウム血症が報告されている。多くは無症候性で24時間以内に回復したが、臨床症状(動悸、胸痛、全身倦怠感)や心電図異常(flattenedPwaves、highpeakedTwaves)を伴う症例も報告されている18,19)ことから、参考情報として記載した。また、PRRT実施時に併用するアミノ酸輸液を最適化する臨床試験(インジウムペンテトレオチド(111In)を使用)において、L-リシン塩酸塩75gを含む輸液(5%Lys輸液)を点滴された被験者の6例中3例で重度の高カリウム血症が発現したが、L-リシン塩酸塩25g、L-アルギニン塩酸塩25gを含む輸液(2.5%Lys-Arg輸液)を点滴された被験者(11例)では、臨床症状を伴う高カリウム血症は認められなかった。さらに、全ての被験者で心電図パラメータは正常であった10)。2つの国内臨床試験(P-1515-11試験及びP-1515-12試験)における高カリウム血症関連事象の報告はなかった。(2)非臨床試験に基づく情報設定されていない15その他の注意15.1臨床使用に基づく情報ペプチド受容体放射性核種療法において、L-リシン塩酸塩とL-アルギニン塩酸塩を含む輸液の投与により、高カリウム血症が発現したとの報告があり、臨床症状(動悸、胸痛、全身倦怠感)や心電図異常18,19)(flattenedPwaves、highpeakedTwaves)を伴う症例も報告されている。注意:本剤の用法・用量については「V.3.用法及び用量」の項、組成については「IV.2.製剤の組成」の項参照。36IX.非臨床試験に関する項目IX.非臨床試験に関する項目1.薬理試験(1)薬効薬理試験「VI.薬効薬理に関する項目」の項参照(2)安全性薬理試験該当資料なし〈参考〉本剤の有効成分であるL-リシン塩酸塩及びL-アルギニン塩酸塩は天然に存在する生体分子であり、一般に安全と認められる(GenerallyRecognizedAsSafe,GRAS)添加剤と判断されているため、本剤に関する非臨床試験は実施していない。そのため各種論文から非臨床試験に該当するデータを要約した。1)中枢神経系及び呼吸系に対する作用非臨床及び臨床の文献で、L-リシン及びL-アルギニンが中枢神経系及び呼吸系に与える影響は報告されていない。2)心血管系に対する作用(invitro)20)マウス及びヒト由来の組織を用いて、L-リシン及びL-アルギニンの心血管系に与える影響を評価した。L-リシン1、3、10mmol/Lの添加により陽性変力作用を示した。ただし、この作用はinvitroの条件下で一過性であり、臨床での曝露量に対して高濃度であった。・拍動下のマウス摘出灌流心を用いた実験では、L-リシンによる左心室内圧力の上昇がみられた。L-リシン投与量心拍数(拍/分)左心室収縮期圧(mmHg)+dP/dt(mmHg/s)−dP/dt(mmHg/s)投与前288±3987.3±18.43,144±6881mmol/L337±2395.5±17.4*3,809±773*3mmol/L343±24103.9±19.8*4,560±1,18110mmol/L352±27109.6±20.5*5,097±1,278−1,704±471平均値±標準誤差(n=4)*p<0.05vs投与前(Kruskal–WalliswithposthocMann–Whitneytest)−2,078±513*−2,337±662−2,331±615dP/dt:左心室圧一次微分値・ヒト右心房から単離した試料を用いた検討では、収縮力は対照群(被験薬投与前を100%とした、平均値±標準誤差)に対し、L-リシン10mmol/Lでは302±78%に上昇し(p<0.05)、陽性変力作用が認められ、マウス左心房でも10mmol/L添加により193±8%(p<0.05)に上昇した(いずれもKruskal-WalliswithposthocMann-Whitneytest)。また、L-リシン10mmol/LにL-アルギニン5mmol/Lを併用した場合、ヒト右心房で172±35%、マウス左心房で194±4%であり、L-アルギニン非存在下(L-リシン10mmol/Lのみ)の陽性変力作用を増強しなかった。・マウス心室から摘出した心筋細胞に、L-リシン処理の前後に0.25Hz、50mVの刺激を与えたところ、収縮力は対照群(被験薬投与前を100%とした、平均値±標準誤差)に対し、L-リシン1mmol/L(122±7%)、5mmol/L(154±15%、p<0.05;Kruskal-WalliswithposthocMann-Whitneytest)となり、一過性Ca2+上昇と心筋細胞の収縮がみられた。しかし、L-リシン10mmol/LでL型Ca2+チャネルを介したCa2+の流入増大(Ca2+電流の増大)はみられず、活動電位も延長しなかった。・L-リシン(5mmol/L)はヒト5-HT4受容体過剰発現マウスの心房において、5-ヒドロキシトリプタミン(5HT;セロトニン)の陽性変力作用に拮抗した。(3)その他の薬理試験該当資料なし37IX.非臨床試験に関する項目2.毒性試験本剤の有効成分であるL-リシン塩酸塩及びL-アルギニン塩酸塩は天然に存在する生体分子であり、一般に安全と認められる(GenerallyRecognizedAsSafe,GRAS)添加剤と判断されているため、本剤に関する非臨床試験は実施していない。そのため毒性試験について論文を要約した。(1)単回投与毒性試験該当資料なし〈参考〉1)L-リシン及びL-アルギニン(マウス、ラット、イヌ)1マウス17)雌マウス(BALB/c)に、L-リシン塩酸塩を抗体フラグメント投与前30分、投与後1、2、3時間の4回腹腔内投与し、L-リシン塩酸塩の最大耐量(MTD)を評価した。L-リシン塩酸塩2500μg/gを4回腹腔内投与したマウスは、3ヵ月以上一般症状に異常はなく、腎臓を含めた組織の壊死も観察されなかった。この用量を超えると、嗜眠状態になり、胸水など体液が貯留した。これは大量の高張液を注入した影響と考えられた。この結果から、マウスにおけるL-リシン塩酸塩のMTDは2500μg/gの4回投与であり、ヒトでの用量に体表面積換算すると200mg/kgの4回投与となる。2ラット21)ラット(Sprague-Dawley、40~60例/群)にアミノ酸を腹腔内投与した時の半数致死量(LD50)を評価した。注射用水に溶解した各アミノ酸を10~100mmol/kgの用量で3mL投与し、2mLの水でシリンジを洗いこみながら注入した。LD50値[投与後から死亡までのおよその期間]は、L-リシン塩酸塩で22mmol/kg(4.0g/kg)[1~2日]、D-リシン塩酸塩で26mmol/kg(4.7g/kg)[2~3日]、L-アルギニン塩酸塩で18mmol/kg(3.8g/kg)[17時間~3日]、D-アルギニン塩酸塩で17mmol/kg(3.6g/kg)[1日]であった。投与後10分~2時間で、呼吸困難、低体温、極度の衰弱が観察された。同時に試験したすべてのアミノ酸で共通の症状がみられた。L-リシン塩酸塩22mmol/kg及びL-アルギニン塩酸塩18mmol/kgは、ヒトでの用量に体表面積換算するとそれぞれ643mg/kg及び613mg/kgに相当する。しかし、この実験では、動物実験における推奨容量を超えた量を注入しており、対照群の設定がないため、結果が正しく評価されていない可能性がある。3イヌ22,23)雌イヌ(雑種、例数不明)にL-リシン又はL-アルギニンを投与し、カリウムの血漿中濃度と排泄率を評価し22)た。L-リシン20、40、80μmol/kg/min、又はL-アルギニン40μmol/kg/minの静脈内持続投与(1時間)において、L-リシンの注入量依存的にカリウム濃度の上昇(血漿中リシン濃度の10mEq/L増加に伴って血漿中カリウム濃度が1.0~1.5mEq/L上昇)が観察され、カリウムクリアランス(カリウムクリアランス/クレアチニンクリアランス比:Ck/Ccr)は、投与前、20、40、80μmol/kg/minでそれぞれ平均0.40、0.49、0.85、1.2であった。また、左腎動脈へ直接リシンを注入した実験では、L-リシンの排泄量の増加とともにカリウムクリアランスが増加し、注入速度を90μmol/kg/minにするとCk/Ccrは平均で0.5上昇した(平均Ck/Ccr:投与前0.39、L-リシン投与後0.90、n=5)。また、L-アルギニン40μmol/kg/min注入時の最大Ck/Ccrは平均1.3であった。23)麻酔下の雌イヌ(雑種)にL-リシン塩酸塩を静脈内注入して血清及び尿の生化学検査を行った。10mg/kg/min注入開始後20分から重炭酸塩の排泄がみられた(p<0.05)。血漿及び尿の生化学検査での変化は、いずれも注入開始後20分からみられた。尿にはL-リシンが検出され、尿の浸透圧は減少した(p<0.05)。血漿中ナトリウム濃度はL-リシン注入量が多いほど減少した(p<0.05)。L-リシンにより、腎臓の血流量は減少したが(投与後1時間でp<0.05)、糸球体濾過量の変化はみられなかった(N.S.)(いずれもvs投与前;Student’sttest、n=9)。腎門部を結紮したイヌにL-リシンを注入すると高カリウム血症がみられ、L-リシンが細胞へ取り込まれ、貯蔵された。重炭酸塩の上昇は20mg/kg/minの投与後にみられた(p<0.05、処置動物n=7、対照動物n=4)。一方、重炭酸塩量は5mg/kg/min投与により0.01~0.05mEq/Lの変化がみられた(N.S.)(いずれもvs投与前;Student’sttest、n=4)。これらの結果から、臨床用量の3~4倍に相当する用量では、重炭酸塩の近位尿細管での再吸収阻害が部分的38IX.非臨床試験に関する項目に生じ、重炭酸塩尿排泄率を上昇させることが示唆された。2)L-リシン及びL-アルギニンの混合液(イヌ)21,24)動物におけるL-リシン及びL-アルギニン混合液に関する毒性情報はアミノ酸混液を用いた実験から推測した21,24)。アミノ酸混液のLD50から予測した個々のアミノ酸のLD50はアルギニン塩酸塩で31.0mmol/kg及びリシン塩酸塩で30.6mmol/kg、実測値はそれぞれ38.0mmol/kg及び53.7mmol/kgであり21)、また、L-アルギニンはL-リシンを含む他のアミノ酸でみられる毒性に対して保護作用がある21,24)。雌イヌ(雑種、n=14)を用いた検討において、L-アルギニンを含まないアミノ酸の混液を投与したところ、注入開始から3時間まで血中アンモニア濃度の上昇がみられた。7.4~10mgN/kg/minで60分間アミノ酸混液を注入した実験では、死亡個体が認められたが、アミノ酸混液にL-アルギニンを添加した個体では、死亡又は毒性兆候がみられなかった。アミノ酸混液投与の直前にL-アルギニンを投与した実験においては、血中アンモニア濃度の顕著な上昇はみられなかった。また、投与されたアミノ酸の総量や比率と血中アンモニア濃度の関係については、アミノ酸混液3000mgN/1時間及び4400mgN/1時間投与による血中アンモニア性窒素濃度は、それぞれ25.0γ/mL及び44.0γ/mLであり、L-アルギニン1%を併用すると2.8γ/mL及び3.0γ/mLとなった24)。これらの結果は、L-アルギニンはオルニチン回路を介し、血中のアンモニアを減少させることを示唆している。(2)反復投与毒性試験該当資料なし〈参考〉文献から得られる情報を「IX.2.(1)単回投与毒性試験」に示した。臨床において、本剤の用量及び用法は限定的かつ、一般的なアミノ酸の薬物動態を示すことから、本剤の使用により慢性毒性が生じる可能性は低いと考えられる。(3)遺伝毒性試験該当資料なし(4)がん原性試験該当資料なし(5)生殖発生毒性試験該当資料なし(6)局所刺激性試験該当資料なし(7)その他の特殊毒性該当資料なし39X.管理的事項に関する項目X.管理的事項に関する項目1.規制区分製剤:ライザケア輸液処方箋医薬品注)注意-医師等の処方箋により使用すること有効成分:該当しない2.有効期間2年3.包装状態での貯法室温保存4.取扱い上の注意20.取扱い上の注意液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。(解説)本品の一次包装は、変形可能な1000mL容量の医療用ポリ塩化ビニル製の輸液バッグであり、欧州薬局方(EP)に準拠する。鋭利なもの等で傷をつけると液漏れする可能性があるため、注意すること。また、本品の二次包装は優れた遮光性、水及び酸素のバリア機能を有し、油脂にも耐性があるラミネートフィルムを使用しているが、強い衝撃を加えると容器のバッグが破損する場合があるので、取扱いに注意すること。5.患者向け資材患者向医薬品ガイド:なしくすりのしおり:なしその他の患者向け資材:なし6.同一成分・同効薬該当しない7.国際誕生年月日2019年7月(欧州経済領域)8.製造販売承認年月日及び承認番号,薬価基準収載年月日,販売開始年月日製造販売承認年月日:2021年6月23日承認番号:30300AMX00288000薬価基準収載年月日:2021年8月12日販売開始年月日:2021年9月29日40X.管理的事項に関する項目9.効能又は効果追加,用法及び用量変更追加等の年月日及びその内容該当しない10.再審査結果,再評価結果公表年月日及びその内容該当しない11.再審査期間6年:2021年6月23日~2027年6月22日12.投薬期間制限に関する情報該当しない13.各種コードライザケア輸液14.保険給付上の注意該当しない3253416A10203253416A1020128702802101622870201販売名厚生労働省薬価基準収載医薬品コード個別医薬品コード(YJコード)HOT(13桁)番号レセプト電算処理システム用コード41XI.文献XI.文献1.引用文献1)KwekkeboomDJ,etal.Neuroendocrinology.2009;90(2):220-226.(PMID:19713714)2)ZaknunJJ,etal.EurJNuclMedMolImaging.2013;40(5):800-816.(PMID:23389427)3)HopeTA,etal.JNuclMed.2019;60(7):937-943.(PMID:31263080)4)日本放射線腫瘍学会:放射線治療計画ガイドライン2016総論5)LassmannM,etal.EurJNuclMedMolImaging.2008;35(7):1405-1412.(PMID:18491092)6)承認時評価資料:海外第I/II相試験(ErasmusMC試験)サブスタディ(被曝線量評価)(ルタテラ静注2021年6月23日承認、CTD2.7.6.2、2.7.2.2.1)7)承認時評価資料:国内第I相試験(P-1515-11試験)(ルタテラ静注2021年6月23日承認、CTD2.7.2.2.3、2.7.6.1、2.7.4.2)8)承認時評価資料:国内第I/II相試験(P-1515-12試験)(ルタテラ静注2021年6月23日承認、CTD2.7.2.2.4、2.7.6.9、2.7.4.2)9)承認時評価資料:海外第I/II相試験(ErasmusMC試験()ルタテラ静注2021年6月23日承認、CTD2.7.6.10、2.7.4.2)10)RollemanEJ,etal.EurJNuclMedMolImaging.2003;30(1):9-15.(PMID:12483404)11)MelisM,etal.EurJNuclMedMolImaging.2005;32(10):1136-1143.(PMID:15912401)12)VegtE,etal.EurJNuclMedMolImaging.2011;38(4):623-632.(PMID:21170526)13)JamarF,etal.EurJNuclMedMolImaging.2003;30(4):510-518.(PMID:12582815)14)DeJongM,etal.IntJCancer.1998;75(3):406-411.(PMID:9455802)15)VerwijnenSM,etal.JNuclMed.2005;46(12):2057-2060.(PMID:16330570)16)RollemanEJ,etal.EurJNuclMedMolImaging.2007;34(2):219-227.(PMID:17021812)17)BehrTM,etal.CancerRes.1995;55(17):3825-3834.(PMID:7641200)18)LapaC,etal.EJNMMIRes.2014;4:46-51.(PMID:25977877)19)LapaC,etal.EJNMMIRes.2014;4:74-81.(PMID:25977880)20)BoldtA,etal.Naunyn-SchmiedArchPharmacol.2009;380(4):293-301.(PMID:19662383)21)GullinoP,etal.ArchBiochemBiophys.1956;64(2):319-332.(PMID:13363440)22)DickermanHW,etal.AmJPhysiol.1964;206(2):403-408.(PMID:14120449)23)GougouxA,etal.KidneyInt.1978;14(3):215-227.(PMID:102863)24)FaheyJL,etal.AmJPhysiol.1958;192(2):311-317.(PMID:13508876)2.その他の参考文献「I.1開発の経緯」の項の参考文献i)OtteA,etal.EurJNuclMed.1999;26(11):1439-1447.(PMID:10552085)ii)BodeiL,etal.EurJNuclMedMolImaging.2015;42(1):5-19.(PMID:25273832)iii)KwekkeboomDJ,etal.EurJNuclMed.2001;28(9):1319-1325.(PMID:11585290)42XII.参考資料XII.参考資料1.主な外国での発売状況本剤(販売名:ライザケア輸液)は、2019年7月には欧州経済領域31ヵ国において、ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)を用いたPRRTによる腎被曝の低減を効能・効果として承認を取得し、その後、香港、シンガポールで承認を受けている(2021年5月末時点)。1)欧州(EEA)の添付文書(EuropeanMedicinesAgency;EMA2021年11月)国名EEA(31ヵ国)販売企業名AdvancedAcceleratorApplications(France)販売名LysaKare25g/25gsolutionforinfusion剤形・規格One1,000mLbagcontains25gofL-argininehydrochlorideand25gofL-lysinehydrochloride承認年月日承認年月日:2019年7月25日効能又は4.1Therapeuticindications効果LysaKareisindicatedforreductionofrenalradiationexposureduringpeptide-receptorradionuclidetherapy(PRRT)withlutetium(177Lu)oxodotreotideinadults.用法及び用量4.2PosologyandmethodofadministrationLysaKareisindicatedforadministrationwithPRRTwithlutetium(177Lu)oxodotreotidetherefore,itshouldonlybeadministeredbyahealthcareproviderexperiencedintheuseofPRRT.PosologyAdultsTherecommendedtreatmentregimeninadultsconsistsofinfusionoffullbagofLysaKareconcomitantlywithlutetium(177Lu)oxodotreotideinfusion,evenwhenpatientsrequirePRRTdosereduction.Pre-treatmentwithananti-emetic30minutespriortostartofLysaKareinfusionisrecommendedtoreducetheincidenceofnauseaandvomiting.SpecialpopulationsRenalimpairmentDuetothepotentialforclinicalcomplicationsrelatedtovolumeoverloadandanincreaseofpotassiuminbloodassociatedwiththeuseofLysaKare,thisproductshouldnotbeadministeredinpatientswithcreatinineclearance<30mL/min.CareshouldbetakenwithLysaKareuseinpatientswithcreatinineclearancebetween30and50mL/min.Treatmentwithlutetium(177Lu)oxodotreotideisnotrecommendedforpatientswithrenalfunctionbetween30and50mL/mintherefore,thebenefitriskforthesepatientswillalwaysneedtobeweighedcarefully,whichshouldincludeconsiderationofanincreasedriskfortransienthyperkalaemiainthesepatients(seesection4.4).PaediatricpopulationThesafetyandefficacyofLysaKareinchildrenlessthan18yearshavenotbeenestablished.Nodataareavailable.MethodofadministrationForintravenoususe.LysaKareshouldbeadministeredasa4-hourinfusion(250mL/hour)starting30minutespriortoadministrationoflutetium(177Lu)oxodotreotidetoachieveoptimalrenalprotection.LysaKareandlutetium(177Lu)oxodotreotidemustbegiventhroughaseparateinfusionline.43XII.参考資料2)本邦における効能又は効果、用法及び用量国内の承認内容は以下のとおりである。2.海外における臨床支援情報1)妊婦等への投与に関する情報EMAの添付文書(2021年11月)に記載された妊婦等への投与に関する情報は以下のとおりである。・4.6Fertility,pregnancyandlactationThereisnorelevantuseofthismedicinalproductinwomenofchildbearingpotentialsincelutetium(177Lu)oxodotreotideiscontraindicatedduringestablishedorsuspectedpregnancyorwhenpregnancyhasnotbeenexcludedduetotheriskassociatedwiththeionizingradiation(seesection4.1).PregnancyTherearenodataontheuseofarginineandlysineinpregnantwomen.Animalstudiesareinsufficientwithrespecttoreproductivetoxicity(seesection5.3).Breast-feedingArginineandlysine,beingnaturallyoccurringaminoacids,areexcretedinhumanmilk,buteffectsonthebreastfednewborns/infantsareunlikely.Breast-feedingshouldbeavoidedduringtreatmentwithlutetium(177Lu)oxodotreotide.FertilityTherearenodataontheeffectsofarginineandlysineonfertility.本邦における本剤の「9.4生殖能を有する者」、「9.5妊婦」、「9.6授乳婦」の項の記載は設定されていない。2)小児に関する海外情報EEAでは18歳未満の小児等に対する本剤の適応はなく、EMAの添付文書(2021年11月)に記載された小児に関する情報は以下のとおりである。・4.2PosologyandmethodofadministrationPaediatricpopulationThesafetyandefficacyofLysaKareinchildrenlessthan18yearshavenotbeenestablished.Nodataareavailable.(「XII.1.主な外国での発売状況」の項参照)・5.2PharmacokineticpropertiesPaediatricpopulationNopharmacokineticdataareavailableontheuseofarginineandlysineatthesamedoseasLysaKareandforthesameindicationinpaediatricpatients.本邦における本剤の「9.7小児等」の項の記載は以下のとおりである。4.効能又は効果:ルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)による腎被曝の低減6.用法及び用量:通常、成人にはルテチウムオキソドトレオチド(177Lu)投与開始30分前より1回1000mLを4時間かけて点滴静注する。9.特定の背景を有する患者に関する注意9.7小児等小児等を対象とした臨床試験は実施していない。44XIII.備考XIII.備考1.調剤・服薬支援に際して臨床判断を行うにあたっての参考情報(1)粉砕該当しない(2)崩壊・懸濁性及び経管投与チューブの通過性該当しない2.その他の関連資料該当資料なし452022年3月改訂22203020IILYS-4-002